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ゴールドグラブ6度の外野手が二塁のレギュラーに。複数のポジションでゴールドグラブ受賞なら何人目!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ムーキー・ベッツ(ロサンゼルス・ドジャース)Sep 23, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ムーキー・ベッツ(ロサンゼルス・ドジャース)は、ボストン・レッドソックス時代を含め、2016年から2022年まで、主にライトを守ってきた。この7シーズン中、2021年以外の6シーズンは、ゴールドグラブを受賞した。

 今シーズンの先発出場は、ライトが77試合、二塁が62試合、遊撃が12試合だ。ゴールドグラブには選ばれなかったものの、ライトとユーティリティの2部門でファイナリストとなった。昨シーズンまで、二塁手としての先発出場は通算25試合に過ぎず、遊撃手としてスターティング・ラインナップに名を連ねたことはなかった。

 来シーズンは、二塁のレギュラーとしてプレーすることになりそうだ。12月4日、デーブ・ロバーツ監督は、MLBネットワークの「ハイ・ヒート」で、ベッツはエブリデイ・セカンド・ベースマンになるだろう、と発言した。

 プロ入り当初、ベッツは、マイナーリーグで主に二塁を守っていた。レッドソックスの二塁にダスティン・ペドロイアがいなければ、二塁手のままだったかもしれない。ペドロイアは、レッドソックス一筋にプレーした。ゴールドグラブは4度。2008年と2011年、2013~14年に受賞した。

 ベッツは、二塁手としても、ゴールドグラバーになるかもしれない。

 これまでに、「2ポジション」でゴールドグラブ受賞は3人。ダリン・アースタッドは、外野(2000年、2002年)と一塁(2004年)。プラシド・ポランコは、二塁(2007年、2009年)と三塁(2011年)。DJ・ラメイヒュー(現ニューヨーク・ヤンキース)は、二塁(2014年、2017~18年)とユーティリティ(2022年)だ。

 なお、10年連続ゴールドグラブのイチローは、このスパンのうち、2007年はセンターを守り、それ以外の9シーズンはライトの出場が多かったが、こういった外野手は「2ポジション」で受賞には含めていない。2010年まで、外野のゴールドグラブは、3ポジションに分かれていなかった。ユーティリティのゴールドグラブは、2022年からだ。

 来シーズン、ドジャースの内野には、一塁から反時計回りに、フレディ・フリーマン、ベッツ、ギャビン・ラックスマックス・マンシーが並ぶはずだ。外野は、左から右へ、クリス・テイラージェームズ・アウトマンジェイソン・ヘイワードが基本となるだろう。相手チームの先発投手が左腕の試合は、ヘイワードに代わり、ミゲル・バーガスジョニー・デルーカ、あるいはプロスペクトのアンディ・パヘスがライトを守ると思われる。

 ドジャースは、FAになったヘイワードと再契約を交わした。それについては、こちらで書いた。

「昨オフはマイナーリーグ契約の選手が今オフは1年900万ドルの契約を得たが、もらえる金額は減少!?」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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