Yahoo!ニュース

ボロいのに旅専門家が何度も泊まるビジネスホテル その「意外な理由」とは?

とらべるじゃーな!穴場ずらし旅、愛好家

関東圏の穴場ずらし旅の愛好家、とらべるじゃーな!です。旅の宿泊経験が500泊あり、宿選びは心得ているつもりです。

通算500泊の旅専門家 泊まったワースト1の旅館はどこの旅館?

また専門家あるあるですが、読者の方に紹介できそうな素材集めを考えると、毎回宿泊施設は変えるもの。

そのなかで、見た目がボロい?のに何度も泊っているホテルがあります。

新潟市のホテルターミナルイン

そのホテルが、新潟市のホテルターミナルインです。

予約サイトを見ても、旅慣れた方なら新築時のパンフから作ったような外観写真に、?となると思います。

こちらが外観。新潟駅には近いですが、かなり静かな場所にあります。

宿泊費は5千円前後で割安ですが、筆者は、千円、二千円の差額ならきれいなホテルを選ぶタイプ。なぜターミナルインの会員カードまで作っているのでしょう?

ロビーでコーヒーのサービス

昭和風のロビー。ここでは淹れたてコーヒーのサービスがあります。

ドーミーインなど、高級ビジネスホテルでは当たり前のサービスですが、多くのビジネスホテルや旅館では、コーヒーは出しません。

コーヒーの原価は、砂糖やミルク(フレッシュ)などを含んで50円前後のよう。格安の宿泊施設には手痛い出費ですし、いざ販売すれば400円は取れる「儲かる商品」だということもあると思います。

ターミナルインには、新潟の文春こと「財界にいがた」が置いてあり、コーヒーを飲みながら目を通すのが、チェックイン直後の日課です。

アメニティもフリー。格安ビジネスホテルでは、なかなかないサービスです。

入浴剤や部屋で飲めるドリップ式のコーヒーもあり、これは高価格帯のビジネスホテルでも珍しいサービスです。

部屋は古いが心は?

部屋の様子です。まさに昭和のビジネスホテルで、筆者はどちらかというと近代的な白系の内観の方が好みです。

しかし、ホテルの部屋の印象を大きく左右するのは実は清潔感。ターミナルインには、10回以上は宿泊していますが、清掃のミスは1度も見たことがありません。

※実際には平成初期の開業

そして、気づきにくいですが部屋の印象を大きく左右しているのが、カーペットが汚れていないかです。

カーペットは足が触れる場所ですので、清潔でないと居心地が悪く感じるもの。ターミナルインでは、汚れたら部分的に張り替えられるタイプのカーペットですので、いつでも新品同様です。

近年は、カーペットの汚れを見越し、初めから板張りにしているホテルも増えてきました。日本人は部屋で靴を脱いで過ごすため、冷たく居心地は良くないです。

※冷蔵庫は建設時には想定していなかったようで、写真の部屋は大丈夫ですが、一部やや無理がある配置の部屋もあります。

ダメなホテルは水回りがダメ

お風呂は、学生のアパートのようなデザインがちょっと残念と思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、古くて口コミ低評価のホテルに共通するのは、水回りの老朽化。

お湯が少ししか出ない、温度が低い、排水がスムーズでない、臭う。水回りの古さは、改装をくり返してもカバーできないようで、古いホテルの弱点となっています。

ターミナルインでは、熱いお湯がジャンジャン出て、排水もスムーズで、においもなし。ここは気づきにくいですが、快適さに影響が大きいです。

浴槽は近年流行りの節水型ではなく、横幅が広く、お湯も高水位です。

節水型の浴槽は、アパホテルがデフォルトとしており、人気の高いアパの弱点の1つだと考えています。

なぜケチケチなアパホテルを選んでしまう人が多いのか?

また気づきにくいですが、ターミナルインではバスタオルが厚手。

格安ホテルでは経費節減のターゲットとなりやすいのか薄いバスタオルが多いです。ここでは自宅よりも分厚いバスタオルは快適で、ホテル泊まりの雰囲気を味わうことができます。

※ドライヤーはやや風力が弱く、男性向けです。
※また古い施設あるあるで、空調は集中管理式ですので、春や秋は、温度管理が難しい場合があります。ただこのホテルに限っては、壁が厚いのか保温性が高いように感じ、困った経験はありません。隣の部屋の話し声が聞こえたことも、自分の経験ではありません。

決め手は「本が読めるサウナ」

新潟はホテル大激戦区です。最近もアパの豪華版アパリゾートの大箱がオープンし、老舗のホテルオークラですら、駅から遠く苦戦しているエリアです。

そのなかでターミナルインが生き残って来た理由の1つが陶板浴(とうばんよく)という聞き慣れない設備。

簡単に言えば、岩盤浴型の低温サウナです。

岩盤浴のように横になれますが、岩盤浴とは異なり空間全体が加温されています。また、サウナとは異なり、汗が噴き出すような高温ではありません。

湿度が低めで本も読めます。ターミナルインはすぐそばに、東京でもなかなかない規模の大きな書店(ジュンク堂書店10時~21時)があり読書旅にもおすすめです。

個人の意見ですが、疲れを取る効果がかなりあり、睡眠の深さにもつながるようにも感じます。また通常背中を下にしますが、便秘気味のときは、お腹を下にして1発で治ったこともあります。

以上、新潟のターミナルインのお話でした。

朝食は、個人的には推奨度は低めですので、写真は個人ブログに掲載してあります。新潟駅の改装で、人気ラーメン店が近くになりラーメン屋巡りにも最適。こちらもリンク先に掲載しました。

新潟ホテルターミナルインの朝食はショボいけど、岩盤浴の疲れの取れ方はすごい(とらべるじゃーな!)

穴場ずらし旅、愛好家

宿泊歴500泊。関東周辺の穴場★ずらし旅スポットを紹介。日本テレビ(2023年)、TBSテレビ(2024年)に旅の専門家として登場。Yahoo!ニュースエキスパート公式旅行ライター(2023年7月企画賞)。JTB運営・地理旅行検定取得済み。東京都在住。

とらべるじゃーな!の最近の記事