ホークス野村勇、教育リーグで先月20日以来の遊撃守備。開幕一軍あきらめない
3月8日、福岡ソフトバンクホークスのファームはタマホームスタジアム筑後で中日ドラゴンズのファームとウエスタン・リーグの春季教育リーグで対戦した。
試合後、王会長から若鷹へ猛ゲキ
【3月8日 ウエスタン教育リーグ タマスタ筑後 453人】
中日 `200020310 8
ソフトバンク `000000000 0
<バッテリー>
【D】福谷、R・マルティネス、福、橋本、上田――大野奨、郡司
【H】高橋純、大城、泉、中村亮――牧原巧
<本塁打>
【D】ブライト
<スタメン>
【D】8ブライト 9三好 D加藤翔 7平田 5ワカマツ 6堂上 2大野奨 4石垣3石岡
【H】6野村勇 2牧原巧 3野村大 5石塚 7笹川 D黒瀬 9早 4伊藤 8舟越
<戦評>
若鷹打線が中日投手陣の豪華リレーの前に沈黙した。
中日は昨季の開幕投手だった福谷が先発。2番手には六回から昨季23セーブのR・マルティネスが登板し、3番手は昨季まで3年連続50試合以上登板の福がマウンドに上がった。
実績の差は百も承知だが、それにしても手も足も出なさ過ぎた。福谷には5回でヒット1本のみに封じられた。四回1アウトから牧原巧が中前打を放ったが、それまでは打者10人をパーフェクトに封じられていた。R・マルティネスからは舟越が遊撃内野安打、福からは石塚が三塁内野安打をマークしたが、全体的に見れば凡退の打撃内容が悪すぎた。あまりに圧倒され過ぎていた。
投手や守備面でも見せ場はほとんど作れなかった。先発した高橋純は3回2失点(自責0)。最速150キロをマークするなど、春季キャンプ時よりも状態を上げていたが、快投でアピールするまでは至らなかった。2番手の大城はブライトにソロを被弾したことよりも、2回5与四球を制球面に大きな課題を残した。A組から試合参加の中村亮も2回6安打4失点(自責3)と振るわなかった。
試合後には、この日視察した王貞治会長兼特別チームアドバイザーがダグアウトでのミーティングに参加し、客席にも声が聞こえるほどの猛烈なゲキを飛ばすシーンも見られた。
中日とのカードは9日、10日も行われる。若鷹たちは意地を見せることができるだろうか。
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野村勇「問題ない」今後一軍オープン戦出場も
春季キャンプ終盤に右前腕の張りを訴えていた、ルーキーの野村勇内野手が「1番遊撃」でスタメン出場した。野村勇が実戦で守備に就いたのは、2月20日の紅白戦以来。
初回1死二、三塁で前進守備という場面で、この日最初打球が飛んできた。ショートバウンドでゴロをさばいて本塁へ送球。これを捕手が弾いてしまい2点を失う形になったが、「しっかり捕れて、送球もいいところには行ったので悪いプレーではなかったと思います」と振り返った。
野村勇は春季キャンプ自体はA組で完走したものの、先述したように右腕の状態が万全でなかったことから帰福後は筑後で調整を続けている。この日、状態について問われると「問題ないです」と即答した。
藤本博史監督はかねてより11日からのオープン戦神宮遠征(ヤクルト3連戦)への帯同を口にしている。開幕一軍はまだ諦めていない。
なお、ソフトバンクのルーキー内野手で開幕一軍入りとなれば、2005年の松田宣浩以来となる。
堅守も定評があるが、特に魅力的なのが「周東より速い」という俊足だ。巻き返しを図っていく。