Yahoo!ニュース

大谷翔平がまだ達成していない二刀流のシーズン記録で、ベーブ・ルースに続く2人目が登場

宇根夏樹ベースボール・ライター
マット・デビッドソン(シカゴ・ホワイトソックス)Apr 4, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月6日の試合で、マット・デビッドソン(シカゴ・ホワイトソックス)はジャンカルロ・スタントン(ニューヨーク・ヤンキース)から三振を奪った。6月29日と7月29日に続く3登板目だが、デビッドソンの本職はDHだ。一塁と三塁も守る。

 前日までにスタントンが喫した145三振を調べたところ、相手はいずれも投手だった。キャリアを通しても、スタントンを三振に仕留めた野手は、デビッドソン以外に見当たらない。

 さらに、デビッドソンはベーブ・ルースに続く史上2人目の記録も作った。NBCスポーツ・シカゴのクリストファー・キャムカのツイートによると、ア・リーグで1シーズンに「15本塁打&3登板以上」は、1919年のルース(29本塁打&17登板)と今シーズンのデビッドソン(16本塁打&3登板)だけだという。キャムカはこの記録に近づいている選手として、11本塁打&9登板の大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)も挙げている。

 もっとも、これが「15本塁打&3登板以上」ではなく「10本塁打&3登板以上」であれば、デビッドソンはルースと大谷に続く3人目となる。また、「10本塁打&5登板以上」なら、ルースと大谷の2人だ。デビッドソンはあと2試合に登板しないと、そこには加わらない。デビッドソンが加わると、ルースとともに「15本塁打&5登板以上」となり、大谷が(それまでにあと4本を打っていなければ)外れる。

 ちなみに、デビッドソンは初登板の際、ルーグネット・オドーア(テキサス・レンジャーズ)を三振に仕留めた。3登板ともそれぞれ1イニングを投げ、失点はまだない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事