ダブルライセンス(臨床心理士&公認心理師)を持っていても、いいカウンセラーとは限りません。
こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。
今日のテーマは、「ダブルライセンス(臨床心理士&公認心理師)を持っていても、いいカウンセラーとは限りません。」です。
あなたも、カウンセラーの資格と言えば、真っ先に、臨床心理士と公認心理師が思い浮かぶのではないでしょうか? この2つ、違いは色々あるのですが、臨床心理士は、ちょっと古くからある民間資格で、公認心理師は、新しく出来た国家資格です。
ちなみに、精神保健福祉士は、国家資格ではありますが、カウンセラーの資格ではございません。精神保健福祉士の方は、障害者と関わりながら、その人たちがより良い生活を送れるよう、サポートする仕事に就くことが多いです。
さて、実は…ということなのですが、大きな声では言えませんが、
臨床心理士でも、「1回もカウンセリングをしたこともなければ、1回もカウンセリングを受けたことがない」とおっしゃる方がいます。
同じく、公認心理師師でも、「1回もカウンセリングをしたこともなければ、1回もカウンセリングを受けたことがない」とおっしゃる方がいます。
ええっ!?
私が初めてこの事実を知った時は、たいそう驚いたのですが、今は驚いたりはしません。何度も聞いたということもあり、「まあ、中にはそういう人もいるよねえ…」という感じです。
ただ、ほとんどの臨床心理士資格保有者は、カウンセリングの実技演習は、少なくとも、数回はしたことがある筈です。いっぽう、公認心理師の中には、カウンセリングの実技演習すら、1回もしたことがない人がいます。
これは由々しき問題だと私は思うのですが、
この記事をご覧の皆さんはどう思われるでしょうか?
臨床心理士でも公認心理師でも、カウンセリングの仕事に携わらないのであれば、それはそれでいいのかもしれませんが、カウンセリングの仕事に携わるのであれば、しっかりカウンセリングの実技演習はしておいて欲しいし、同時に、カウンセリングを受けるクライアント体験もしておいて欲しいと、私は思います。
世の中には、臨床心理士と公認心理師のダブルライセンスを持ち、カウンセリングの仕事を日々しながら、「自分自身は、1度もカウンセリングを受けたことがない」とおっしゃる方が一部いて、正直私は、呆れてしまいます。
私(竹内成彦)は、クライアント体験を何度もしたことがあるカウンセラーなのですが、クライアント体験をすると学べることがたくさんあります。
カウンセリングを受けること、そのものに対する怖さ、そして、カウンセラーに抱く期待と緊張と不安、さらには、カウンセラーのどんな言動が自分の助けになり、どんな言動がクライアントである自分を傷つけることになるか? 等などです。
お願いです。
「俺は、臨床心理士と公認心理師、ダブルライセンスを持っているぞ」と、大きな声で謳う前に、1度でいいから、クライアントとしてカウンセリング体験をしてみてください。これが、日々、心理臨床をやっている私からの強い願いです。
さて、最近は、オンライン専門カウンセラーが増え、「カウンセリングを全く勉強したこともなく、カウンセリングの実技演習をしたこともなく、カウンセリングを受けたこともない」とおっしゃる人が、人様からお金を取るプロの心理カウンセラーとしてデビューする時代となってしまいました。
ひと昔前だったら、プロのカウンセラーになろうと思ったら、カウンセリングルームを借りなければならず、敷金やら礼金やら家賃が必要となり、それなりの覚悟と決意を持って、カウンセラーの道に入ってきたものですが、最近は、お気軽に、心理学も精神医学も全く勉強せず、ブログだけ立ち上げて、集客して、カウンセリングをやる輩がホント増えてきてしまいました。
私は、正直、この事態を「大変に怖いことだな」って思っています。何故なら、カウンセラーは、人の命を扱う仕事だからです。ハッキリ申し上げて、生半可な気持ちでは、カウンセリングをやって欲しくないです。
それだからこそ、私は、臨床心理士や公認心理師には頑張ってもらいたいと思う次第です。臨床心理士や公認心理師の中にもくだらない奴は一部いますが、少なくとも、臨床心理士や公認心理師は、心理の勉強を、数百時間から数千時間はしている筈です。その経験と専門性を活かして、世の中にたくさんいる無資格カウンセラーを、蹴散らかす勢いで頑張って欲しいと思います。
今日は、「ダブルライセンス(臨床心理士&公認心理師)を持っていても、いいカウンセラーとは限りません。」というタイトルで、自戒の意味も含めて、「竹内成彦も頑張れよ」という意味も込めて、いろいろ生意気なことを申し上げました。不愉快な気持ちになられた方がいらっしゃいましたら、ここで謝ります。どうぞお許しください。
今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。
この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。