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幸せになる方法を知りたければ、アルバート・エリスの「ABC理論」を理解しよう!

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

アルバート・エリス ABC理論 は、
Activating events(出来事)、
Belief(信念、認知)、
Consequences(結果)の 頭文字をとった言葉です。

アルバート・エリスは、「A(出来事)そのものが、C(心理的な結果)に結び付く」という考えを否定しました。
アルバート・エリスは、「A(出来事)が起きて、それをB(認知)して、結果的にC(心理的な結果)に結び付く」と考えたのです。

よって、「起きた出来事自体(A)は全く一緒でも、それをどう捉えるか?(B)によって、結果(C)は変わってくる」としたのです。

ここで、ABC理論 のわかりやすい例 をご紹介しましょう。

ここに、ジュースが半分ほど入ったグラス があったとします。
このグラスを見て、「なんだ、もう半分しかないな」と思えば、哀しい気持ちになりますが、「やった、まだ半分もある」と思えば、嬉しい気持ちになるということです。
要するに、「捉え方 = 認知の仕方が大切」ということです。

ここで、この記事をお読みのあなたに、
イラショナル・ビリーフ と ラショナル・ビリーフ という言葉をご紹介したいと思います。
イラショナル・ビリーフとは、非合理的な信念 という意味であり、
ラショナル・ビリーフとは、合理的な信念 という意味です。

非合理的な信念とは、「偏った捉え方」のことです。
合理的な信念とは、「偏ってない捉え方」のことです。

有名なイラショナル・ビリーフには、次のようなものがあります。
1.〇〇しなければならない。
2.悲観的志向。
3.非難・卑下的志向。
4.欲求不満を耐える力が著しく低い。

上記を少し、深堀りしてご説明したいと思います。

1.「仕事は、時間内に、完璧に終わらせなければならない」等と考えると、それがちょっとでも出来なくなると、非常にしんどくなります。よって責任感を持つのは大切なことですが、その度が過ぎないようにしましょう。

2.小さな失敗をしただけで、「私は何をやってもうまくいかない」「もう全てがオシマイだ」と思い込む。

3.自分をや他者をけなしたり、「自分はダメな人間だ」「自分は生きる価値のない人間だ」と強く思い込む。

4.ちょっとストレスを浴びただけで、「もう耐えられない」「もう我慢の限界だ」「このままでは死んでしまう」と思い込む。

上記のイラショナル・ビリーフを、完全に避けて生きていくことは難しいですが、意識すれば、少なくすることは出来ます。
さらに、イラショナル・ビリーフにとらわれ過ぎてしまうと、自分にとってプラスの出来事もマイナスの意味をつけてしまいがちなので、このあたりは十分に注意したいところです。

続いて、
イラショナル・ビリーフを解決するための有効な手立てですが、それは、「反論」と「効果」になります。
この「反論 “Dispute” あるいは “Dialogue” 」と、「効果 “Effect” 」は、その頭文字をとって、前述した「ABC理論」に合わせて、「ABCDE理論」といわれています。ここからはこの “D” と “E” について見ていきましょう。

アルバート・エリスは、Bの不合理な信念に反論することによって、自分にとって、もっと役に立つ考え方を見つけることが、問題の解消につながると考えました。このDの反論(Disputing)を繰り返すことで、得られる新たな考え方や感情をE効果(Effect)と呼びます。

アルバート・エリスは、Dの反論として、次の3つを挙げています。
1.現実的な反論:この信念は、現実的なのか? 根拠はどこにあるのか?
2.論理的な反論:この信念は、正しい論理に基づいているのか?
3.実利的な反論:この信念を持つことは、私に利益を与えているか?

 ↑ ↑ ↑
例えば、先の例でいう「グラスに半分しかジュースがない」という考えは、1でも2でもなく3の実利的に反論できるので、持たないほうがいいという結論に達します。

いかがでしょう?


要するに、「イラショナル・ビリーフを捨て、ラショナル・ビリーフを持って、幸せに生きていきましょう!」ということです。
あなたが幸せになるかどうかは、あなたがどのような認知を持っているかで、半分以上決まります。どうせ持つのなら、イラショナル・ビリーフ(非合理的な信念)ではなく、ラショナルビリーフ(合理的な信念)を持って生きていきましょう。


「ABCDE理論」は、どこまでも難しく説明できるのですが、今日は簡単に説明し過ぎてしまいました。あなたのお役に立つことが出来れば、幸いです。

今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。

心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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