【動画】信号無視の直進車とあわや衝突! 12月は死亡事故発生最多の月 加害者にならない運転を
本日、大変痛ましい事故のニュースが報じられました。
自宅で飲酒し、アルコールの基準値を超えた状態にもかかわらず、なぜ容疑者の男はハンドルを握ったのか。
ルールを守って走行していた被害者の家族は『対向車の逆走』という不可抗力の事故によって母親を失い、一瞬にして幸せな家庭を破壊されてしまいました。
この理不尽さを、どう受け止めればよいのでしょうか……。
お子さんを交通事故で失ったあるご遺族お母さんは、かつて私にこう語られました。
「衝突の瞬間、爆撃を受けたのかと思いました。本当に、何が起こっているのかわからなかった」
まさに、日本の道路上では、今も戦争と同じ出来事が起こり続けています。
とはいえ、飲酒事故はドライバーの順法意識さえあれば必ず防げる犯罪です。
年末年始はお酒を飲む機会が増えますが、絶対にハンドルを握らぬよう徹底していただきたいと思います。
■信号無視で突進、あと1秒ずれていたら大事故に!
12月は1年のうちで最も交通事故が多発する月だということをご存じでしょうか。実際に知人からも、「事故に遭ってしまった」「事故に遭いそうになった」という話をたびたび耳にします。
そこで、そのうちのひとつとして、私のもとに送られてきたドライブレコーダーの動画をご紹介したいと思います。
現場は、兵庫県西宮市上大市の交差点。対向の信号が赤になり、対向車は停止線で停止しているのがわかります。
それを確認した知人は、右折を開始します。
その直後、1台の対向車が赤信号にもかかわらず、かなりの速度で信号無視をしてこちらに迫ってきたのです。
右折車を運転していた知人はこう語ります。
「一瞬、やばい、これはぶつかる! と身構えたのですが、相手が瞬時にハンドルを右に切り、ぎりぎりのところで衝突は免れました。本当に生きた心地がしませんでしたね。相手は完全な信号無視で、しかもノーブレーキでした。もし衝突していたら、かなり大きな事故になっていたと思います」
動画をよく見てみると、たしかに危機一髪だったことがよくわかります。
相手のドライバーは、なぜ信号無視をしたのか?
そのとき、どこを見ていたのか?
時間に追われ、急いでいたのか?
そのまま走り去ったため理由はわかりませんが、事故に至らないまでも、このように大事故につながりかねない危険な行為はあちこちで散見されます。
特に、信号無視は「危険運転」にもあたる大変悪質な行為です。
交差点では十分に気をつけてください。
■12月は事故が激増する危険な月
さて、12月は1年のうちで最も交通事故が多発する月だと先に書きましたが、いったいどのくらい増えるのか? 以下のグラフをご覧ください。
これは警察庁が発表している、「月別交通事故死者数の推移」です。
これを見てもわかる通り、過去6年間の死者数はいずれも12月が最多となっており、折れ線グラフの上がり方は顕著です。
12月は積雪など道路状況の悪化、日暮れの早さ、飲酒の増加、師走特有の気の焦りなど、さまざまな要因が考えられます。実際に、冒頭で取り上げたような悲惨な飲酒事故も発生しています。
今年も残すところあと3日となりましたが、上記の動画や、このデータを心に留めておくことで少しでも事故抑止につながれば幸いです。
どうかドライバーのみなさんは、加害者になるような運転をしないよう、細心の注意を払って新しい年を迎えてください。