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青春18きっぷに大変化! 自動改札に対応するも連続使用のみ、複数人での使用は不可能に

清水要鉄道・旅行ライター
冬のローカル線(※イメージ 画像は陸羽東線)

 10月24日、JRグループは2024年冬期の「青春18きっぷ」の詳細を発表した。今回より利用方法やきっぷの仕様に大幅な変更が加えられており、40年を超える青春18きっぷの歴史で最大の変化と言えそうだ。

「青春 18 きっぷ」「青春 18 きっぷ北海道新幹線オプション券」 の発売について

 一番の変更点はきっぷの有効期間が「連続3日間」および「連続5日間」となったことで、以前のように1日分使って次の週にまたもう1日分を使ってというような柔軟な使い方ができなくなる。たとえば12月10日に使用開始したのであれば、有効期間は10日・11日・12日・13日・14日の5日間といった具合だ。また、複数人での使用も不可能となり、たとえば3人同一行路で3日間用を1日使うということもできなくなる。

 合わせて3日間用が発売されているが、こちらも連続使用のみで、いずれにせよ社会人の場合は3日または5日間の連続した休みを取れる人でなければ、使い切ることができなくなってしまった。青春18きっぷのメインターゲットは若者とされているが、大学生でもバイトなどをしていれば5日間連続というのはなかなかハードルが高いのではなかろうか。連続使用となったことによる18きっぷ離れが予想される。

 値段は据え置きで5日間用が12,050円、3日間用が10,000円となっている。1日あたりで計算すると、5日間用が2,410円、3日間用が3,333円で、3日間用は5日間用と比べて割高感が否めない。

 販売期間は3日間用と5日間用で異なっていて、3日間用が11月26日から1月8日、5日間用が11月26日から1月6日となっている。

南吹田駅の自動改札
南吹田駅の自動改札

 それでも今回の変更点で好意的に受け止められる点を探すとすれば、自動改札機を通れるようになった点だろう。以前の18きっぷであれば自動改札機を通ることができず、有人改札が塞がっている場合は待たされたり、無人であればコールシステムを呼び出す手間が発生したりという不便な点があった。また、サイズが変更されたことできっぷが財布やカードケースに収まるようになったこともよくなった点と言えよう。特定区間外での終電まで使用可能となった点も小さいながらよくなった点である。

 また、北海道新幹線オプション券の区間が「奥津軽いまべつ~木古内」から「新青森~木古内」に変更されており、これまた使いやすくなったと言えるが、津軽線一部区間の廃止に伴うものだと思うと複雑である。

 とはいえ、全体的に見れば、柔軟性がなくなったことによるデメリットの方が大きそうだ。もはや18きっぷよりも他のフリーきっぷを使った方が便利だという場面の方が多くなるのではなかろうか。

 休日のちょっとした日帰り旅行に18きっぷといった使い方は過去のものとなりそうだ。

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鉄道・旅行ライター

駅に降りることが好きな「降り鉄」で、全駅訪問目指して全国の駅を巡る日々。

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