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6月のスタート、北海道では雪の所も!?

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
6月なのに北海道では雪の所も!?(画像はイメージ)(写真:アフロ)

低気圧に下層寒気が巻き込む

北海道を通過する低気圧に下層寒気が流れ込む予想(気象庁発表)
北海道を通過する低気圧に下層寒気が流れ込む予想(気象庁発表)

きょうからあす(5月31日~6月1日)にかけて、北日本の上空をこの時期としては強い寒気が通過します。

この影響で、北日本を中心に東日本にかけて非常に不安定な天気となり、局地的には激しい雨や落雷、突風、ひょうなどの恐れがあるため、注意が必要です。

ところで、寒気に伴って発生する低気圧があす北海道を通過しますが、この低気圧に巻き込むように、あす夜以降、北海道には下層寒気(上空1500mで0℃以下)が流れ込んでくる予想です。

この寒気の影響で、標高の少し高い所では雨が雪に変わり、うっすらと雪化粧するような所が出てくるかもしれません。いくら北海道とはいえ、6月に雪が降るのは滅多にあることではありません。

ではいつどこで降るのか?今の予想をみてみましょう。

オホーツク海側の山沿いで最も降りやすい

北海道の天気分布予想(1日夜遅く~2日明け方)
北海道の天気分布予想(1日夜遅く~2日明け方)
遠軽町白滝では1日夜遅く~2日朝にかけて雪が予想されている。
遠軽町白滝では1日夜遅く~2日朝にかけて雪が予想されている。

けさ発表の数値予報(GSMモデル)をもとにした計算では、あす1日の夜遅くからオホーツク海側の山沿い(紋別や北見地方)で雨が雪に変わりはじめ、明け方にかけて降り続く予想です。

この時間帯の降水量は多くても10ミリ程度なので、大雪となることはありませんが、場所によっては数センチ程度積もる可能性もある予想です。

標高の高い所ほど雪になりやすく、北見や留辺蘂など内陸部でもみぞれの可能性がありますが、網走などの沿岸部では雨の予想です。

紋別南部の山沿いに位置する遠軽町白滝(標高約475m)のピンポイント予報でも、1日夜遅く~2日朝にかけて、雪が予想されています。

北海道の最も遅い雪は6月8日

これまで気象台で観測された北海道の最も遅い雪、いわゆる最晩の雪は、1941年に網走で観測された6月8日となっています。

この他、北海道の最晩の雪の記録は、旭川5月30日、稚内5月29日、帯広5月26日、札幌5月25日などです。

北海道の最晩記録などは、札幌管区気象台の気象カレンダーで確認出来ます。

あすからあさって(6月1日~2日)にかけての雪はオホーツク海側の山沿いが中心で、気象台で観測する可能性はかなり低いと思われますが、山沿いや山間部で降った季節外れの雪、あるいは雪景色がニュース映像で流れるかもしれません。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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