【子どもは低気圧に弱い】集中できずダラダラする。グズる。わめく。キレる。けんか・事故・けがが増える…
最近、気象病が注目されています。これは、気圧、気温、湿度、などの気象の変化が心と体に影響を及ぼしてさまざまな不調が起こる症状の総称です。
気圧の変化を耳の奥の内耳が感じ取り、前庭神経が過剰に興奮することで自律神経のバランスが乱れて起きるそうです。
特に、低気圧のときに不調になる人が多いようです。そして、私の経験ですと、子どもは低気圧に非常に弱いです。
私が教師をしていたときの経験ですと、低気圧でどんよりした天気、もうすぐ雨が降りそうだけどまだ降らないという状態のときが、一番子どもたちの調子がよくないように思います。
低気圧のときはミスや事故やけがも増える
とにかく、落ち着きがなくざわざわしていますし、勉強にも全く集中できません。他にも次のような状態が多く見られます。
ダラダラする。グズる。わめく。怒る。泣く。奇声を発する。駄々をこねる。倦怠感と眠気におそわれる。キレる。暴れる。けんか・事故・けがが増える。
私は授業中にこういう状態が見られたときは、休み時間に入る前に短時間でできる体を使ったミニゲーム的な遊びをやったり、犬語で怒る・犬語でけんか・笑いヨガ・怒りヨガ・泣きヨガなどをしたりして発散させていました。
授業中にそうやって発散させておけば、休み時間に友達同士でもめたりけんかしたりする可能性が減ります。
低気圧のときはしっかりさせるのは諦めよう
家庭でも、こういうとき子どもをしっかりさせようと思ってもまず無理です。
もちろん、親としては、「どんな日でもちゃんとやるべきことはやらせなければ。勉強させなければ。片づけさせなければ」と考えるはずです。
でも、まず無理です。子どもより意志力や自己管理力が強いはずの大人ですら、普段より確実にパフォーマンスが落ちます。ましてや意志力も自己管理力も弱い子どもでは尚更です。
なので、こういうときはしっかりやらせるのは諦めましょう。先ほどの例を参考に、親子で大騒ぎ・大はしゃぎ・大笑いなどしてストレスを発散するほうがいいと思います。
ところで、以前見たNHKの「クローズアップ現代」によると、気象病の人は天気が崩れて雨が降る前から既に不調になる人も非常に多いそうです。
例えば、台風が接近する2日前で気圧にはまだ大きな変化がなく、雲もほとんどかかっていない晴れた状態でも32%の人が体調を崩していたとのことです。
晴れた状態でも気象病で不調になる人も多い
気象病に詳しい愛知医科大学客員教授佐藤純医師によると、その理由は日本のはるか南に台風が発生した時点で、さざ波のように何度も日本列島に押し寄せてくる微気圧変動というのがあるからだそうです。
佐藤医師によると「気圧の変化が小さく揺れる。幅が小さくてもそれが頻回に繰り返し、そして速いスピードで変化するということは内耳の感覚の中では非常に重要な変化だと捉えられる」とのことです。
私の亡くなった母親も気象病で、フィリピン沖で台風が発生すると、日本では晴天が続いていても確実に体調が悪くなっていました。ときには台風発生の前から不調になることもあり、天気予報以上の精度だと感じたことがありました。
なお、気象病の対策としては耳の体操がいいそうです。この体操で内耳のリンパなどの流れをよくすると気圧を感じにくくなるとのことです。ぜひ、検索して親子でやってみてください。
気象病の対策を調べて実行しよう
また、ウェザーニューズというアプリでは、佐藤医師が開発に加わった「天気痛予報」を見ることができます。「気象病 アプリ」「天気痛 アプリ」などで検索すれば他にもいろいろなアプリが出てきます。
アプリによって「そろそろ気象病になりそうだ」と予測できれば心の準備ができます。子どもにも教えてあげれば、少しは自分で気をつけるかもしれません。
また、親としても「そろそろ子どもがダラダラしそうだ。荒れそうだ」とわかっていれば、「まあ、低気圧のせいだからしょうがない」と思って諦めることができます。
あるいは、「事故とけがには気をつけよう。どうやって発散させようか」と考えることもできます。
なお、気象病の対策についてさらに詳しく知りたい方は、ぜひ検索して調べてみてください。やはり対策するのとしないのとでは違いますから。
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