セ・リーグ各球団最後の「首位打者」「本塁打王」「打点王」。阪神の本塁打王と広島東洋の打点王は20世紀
セ・リーグの6球団中4球団は、今世紀に入ってから、首位打者、本塁打王、打点王がいずれも出ている。そのうち、横浜DeNAベイスターズと読売ジャイアンツは、それぞれのタイトルを最後に獲得した選手が、現在も球団に在籍する。横浜DeNAは、2019年に本塁打王と打点王のネフタリ・ソトと、2020年に首位打者の佐野恵太がそうだ。読売では、坂本勇人が2016年に首位打者を獲得し、岡本和真は過去2年とも本塁打と打点の二冠王となっている。
一方、広島東洋カープの打点王と、阪神タイガースの本塁打王は、途絶えて久しい。前者は1997年のルイス・ロペス、後者は1986年のランディ・バースが最後だ。どちらも、途切れる前の3年はよく似ている。1995年から1997年まで、セ・リーグの打点王は、3年続けて広島東洋の選手が獲得した。1995年が江藤智、1996~97年はロペスだ。同じように、1984年から1986年までは、阪神の選手が3年続けて本塁打王を獲得した。1984年に掛布雅之が中日ドラゴンズの宇野勝とタイトルを分け合い、1985~86年はバースが三冠王となった。
各球団最後の首位打者、本塁打王、打点王と、その前の各タイトル・ホルダー2人は、以下のとおり。どの球団も、直近の3人がすべて同じ選手のタイトルはない。
阪神は、本塁打王だけでなく首位打者も、セ・リーグ6球団のなかで最も長く途絶えている。2014年のマット・マートンが最後だ。球団最後の首位打者、本塁打王、打点王が、いずれもすでに退団しているのも、阪神だけ。広島東洋も、今オフに鈴木誠也がメジャーリーグの球団へ移れば、形としてはそうなる。
直近の10年、2012~21年の首位打者は、横浜DeNAの3人が最も多く、読売の2人がそれに次ぐ。スパンを1年伸ばし、2011年以降とすると、読売も2011年の長野久義(現・広島東洋)が加わり、3人となる。本塁打王は、東京ヤクルトの延べ4人が最多。そのうち、2012~13年に本塁打王のウラディミール・バレンティンは、2011年から3年続けて本塁打王を獲得した。打点王も、4人の横浜DeNAが他5球団を凌ぐ。直近の3人と、2013年のトニ・ブランコだ。
2013年にブランコが首位打者と打点王を獲得した後、横浜DeNAからは、2人の首位打者と3人の打点王が出ている。ブランコは、その前の2009年に、中日で本塁打王と打点王を獲得した。その後、本塁打王となった中日の選手は、2017年のアレックス・ゲレーロしかおらず、打点王は、ブランコを最後に現れていない。
パ・リーグの6球団を含め、各球団で最後に二冠王となった選手については、こちらで書いた。
●「各球団最後の「二冠王」。岡本和真は球団8年ぶり。横浜DeNAはここ5年に2人。最も遠ざかる球団は…」
【追記:1/12】
パ・リーグ編は、こちら。