民主党は派遣を規制して何かいいことあったんだっけ?
最近すっかり名前を聞かなくなった民主党が国会で面白いことをやっている。なんでも、安倍政権の進める労働者派遣法改正を「派遣労働をさらに拡大するものだ」と批判しているらしい。
なるほど、確かに民主党は派遣の規制を強化した輝かしい実績がある。ただ、その結果何が起きたかというと、確かに派遣労働者は激減したけどもっと不安定なパートや契約社員が増えただけだった。正社員は相変わらず絶賛減少中である。それで誰か幸せになったんだっけ?
(図はH24就業構造基本調査より)
ついでに言うと、昨年、厚労省の労働政策審議会の委員自身が「規制すれば無期雇用が増えるというのは机上の空論だった」と認め、同じく厚労省の「今後の労働者派遣制度の在り方に関する研究会」は「パートや契約社員を中心に非正規雇用労働者は増加を続けており、派遣労働だけ規制しても意味が無い」という白旗もあげている。
安倍政権は3年ごとに派遣労働者がいろんな職場をぐるぐる回る3年ルールを残しているし、正社員との格差是正についてはスルーなので100点ではないけれども、それでも派遣規制でパートを増やしただけで、しかも無反省で対案も無いまま他人の批判ばっかりしている民主党よりは100倍マシだろう。
さらに言えば、この民主のシンポに出ている「2012年に24年間働いていた職場を切られた」という女性って、民主党のおバカ規制強化のせいでクビになった可能性もあるんじゃないの?だとしたら、民主党の失政のせいで失業した被害者をだしに使って政権批判させるという凄いオチである。従業員食わせて税金納めてる民間企業に“ブラック企業”だのなんだの言う前に、税金にたかってこんなことやってる民主党こそ“ブラック政党”じゃないか。
それにしても、これだけダメ出しされても一向に反省するそぶりの見えない政党というのも珍しい。むしろ野党になって安心して(対案ださなくてOKだから)心おきなくいちゃもん付けに専念しているように見える。
こうなったらいっそのこと“連合党”あたりに改名してはどうか。どうせ“民主”って付いてたらもう誰も投票なんてしないんだし、連合の靴を舐めるくらいの忠勤ぶりを示せばかつての社会党みたく労組ロビー団体として野党第二党くらいには食い込めるんじゃないか。