Yahoo!ニュース

ARC2016に向けたラグビー日本代表30名発表!主将はSH内田、2019年W杯を見据えた若手が中心

斉藤健仁スポーツライター
代表キャップ12を誇る、FWとBKをつなぐSH内田がチームを引っ張る!(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

4月21日、日本ラグビー協会は会見を開き、4月30日(土)から開幕する「アジアラグビーチャンピオンシップ(ARC)2016 」の日本代表メンバー30名を発表した。

2月3日の今年度の日本代表の強化方針会見では香港代表、韓国代表とホーム&アウェーで戦うARC2016は、U20日本代表を中心に戦う予定だった(6月にイングランドでU20ワールドラグビーチャンピオンシップが開催される)。だがARCが全試合、テストマッチとして認定されたことより、「育成よりも結果を重視して強化したい」と中竹竜二日本代表ヘッドコーチ(HC ※今大会のみ。U20代表のヘッドコーチも兼ねる)が言うとおり、方針転換することになった。

日本代表は2015年ワールドカップで予選プール3位となり、2019年ワールドカップ出場権を得ているものの、アジアの格下の相手に敗戦すると当然、世界ランキングは大きく落ちてしまう(※香港代表は25位、韓国代表は26位)。日本代表は現在10位だが、世界ランキングが低下すると、当然2019年のワールドカップのドローに影響が出ることは避けられない。

よって今回のARCに出場する日本代表は、サンウルブズなどのスーパーラグビーチームに昨年度の日本代表選手が多数参戦中のため、トップリーグで活躍する若手選手が中心となり、「2019年を見据えた、サンウルブズ以外の若手選手から、将来性だけでなく現時点で実力のある選手をピックアップした」と中竹HCは選考基準を説明した。そのため、今大会は2015年のラグビーワールドカップで3勝を上げた日本代表メンバー31名からは、誰もメンバー入りしなかった。

2015年のワールドカップに出場できなかったがエディー・ジャパン時代に日本代表キャップを得た選手は7人、サンウルブズからは8人、U20日本代表候補からは7人がメンバー入りを果たした。主将はかつてU20代表や筑波大でキャプテンを歴任し、30名の中で最多となる12キャップを誇るSH内田啓介が務めることになった。

6月、日本代表は、現在サンウルブズの指揮官を務めるマーク・ハメットが率いて、アウェーでカナダ代表と、ホームでスコットランド代表と2試合戦う。ARC2016は、6月の3試合に向けた、セレクションの意味合いも持つことになろう。

選手たちは4月24日に合流し、30日の初戦・韓国代表戦に臨む。

■ ARC2016に向けた日本代表30名

☆はサンウルブズのスコッドを兼ねる。

FW:17名

PR東恩納寛太(キャノン)

PR知念雄(東芝)

PR北川賢吾(クボタ)

PR渡邉隆之(東海大4年 2キャップ)

PR具智元(拓殖大4年 ☆)

HO森太志(東芝 ☆)

HO坂手淳史(パナソニック)

LO宇佐美和彦(キヤノン 4キャップ ☆)

LO小瀧尚弘(東芝)

LO谷田部洸太郎(パナソニック)※7人制代表歴あり

FL金正奎(NTTコム)

FL古川聖人(立命館大2年)※U20代表候補

FL村田毅(NEC 5キャップ ☆)

FL/NO8山本浩輝(東芝) ※7人制代表歴あり

FL/NO8安藤泰洋 (トヨタ自動車 ☆)

FL/NO8ファウルア・マキシ(天理大2年)※U20代表候補

NO8テビタ・タタフ(東海大2年)※U20代表候補

BK:13名

SH井上大介(クボタ ☆)

SH内田啓介(パナソニック 12キャップ)※主将

SH中嶋大希(流通経済大3年)※U20代表候補

SO/CTB/FB山中亮平(神戸製鋼 4キャップ ☆)

SO/CTB中村亮土(サントリー 4キャップ)

CTBティム・ベネット(キヤノン 2キャップ)

CTB石橋拓也(NTTコミュニケーションズ)

CTBアタアタ・モエアキオラ(東海大2年)※U20代表候補

CTB前田土芽(筑波大2年)※U20代表候補

WTB児玉健太郎(パナソニック)※7人制代表歴あり

WTB安田卓平(同志社大2年)※U20代表候補

WTB/FB山下一(豊田自動織機 ☆)

FB野口竜司(東海大3年)

■ ARC2016 日本代表スケジュール

4/30 (土) 日本代表 対 韓国代表 (@神奈川・ニッパツ三ツ沢競技場)

5/7 日(土)香港代表 対 日本代表 (@香港)

5 /21(土) 韓国代表 対 日本代表 (@韓国)

5 /28土) 日本代表 対 香港代表(@東京・秩父宮ラグビー場

■バックアップメンバー 32名

※U20代表候補選手たちがバックアップメンバーとなった。もし上記の選手がケガをした場合トップリーグの選手を呼ぶのではなく下記の選手たちから招集する。

FW:16名

秋山大地(帝京大2年)

井上遼(明治大2年)

祝原涼介(明治大2年)

金子惠一(中央大2年)

齊藤 剣(明治大2年)

申賢志(帝京大2年)

竹内嘉章(近畿大2年)

田代頌介(明治大2年)

長桂輔(筑波大2年)

土山勇樹(法政大2年)

當眞琢(帝京大2年)

藤田達成(帝京大2年)

舟橋諒将(明治大2年)

堀部直壮(同志社大1年)

眞野泰地(東海大1年)

三竹康太(立命館大2年)

BK:16名

岩佐賢人(近畿大2年)

金井大雪(法政大2年)

忽那鐘太(明治大2年)

久保直人(天理大2年)

齋藤直人(早稲田大1年)

高野蓮(同志社大2年)

竹山晃暉(帝京大2年)

田上稔(帝京大2年)

中井健人(法政大2年)

永富晨太郎(同志社大2年)

福田健太(明治大2年)

松尾将太郎(明治大2年)

山口匠(立命館大2年)

山村知也(明治大2年)

渡部寛太(明治大3年)

渡邊弐貴(明治大2年)

スポーツライター

ラグビーとサッカーを中心に新聞、雑誌、Web等で執筆。大学(西洋史学専攻)卒業後、印刷会社を経てスポーツライターに。サッカーは「ピッチ外」、ラグビーは「ピッチ内」を中心に取材(エディージャパン全57試合を現地取材)。「高校生スポーツ」「Rugby Japan 365」の記者も務める。「ラグビー『観戦力』が高まる」「ラグビーは頭脳が9割」「高校ラグビーは頭脳が9割」「日本ラグビーの戦術・システムを教えましょう」(4冊とも東邦出版)「世界のサッカー愛称のひみつ」(光文社)「世界最強のGK論」(出版芸術社)など著書多数。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。1975年生まれ。

斉藤健仁の最近の記事