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「JIMINが後ろからやってきて…」BTS振付師RIEHATA&トレエン斎藤が明かすココだけの話

桑畑優香ライター・翻訳家

BTSの10年、その先の物語――。

今年デビュー10周年を迎えたBTS。その足跡を記録するドキュメンタリー「BTS Monuments: Beyond The Star」のディズニープラス独占配信記念 スペシャルトークイベントが12月19日、東京・Shibuya Sakura Stageで開催された。

登壇したのは、BTSとファンミーティングなどで共演経験があるトレンディエンジェルの斎藤司と、「MIC Drop」などの振付を担当したRIEHATA。そしてMCはARMYからも信頼が厚い古家正亨。それぞれBTSとディープな縁がある3人が明かした、とっておきの思い出とは。トークのハイライトを、まるごとお届け!

パープルのライトに照らされたステージの片隅にはパープルのツリー、7つのプレゼントと、BTS&クリスマスムードで彩られたイベント会場。外は師走らしい気温の日だったが、「BTS Monuments: Beyond The Star」の映像の後に、斎藤とRIEHATA、古家が登場すると、会場の空気はぐんとヒートアップした。

斎藤:よろしくお願いこんにちは日本の皆さん!

古家:服装が…(笑)。

斎藤:何となく色味でわかっていただけると(会場から拍手)。「Dynamite」の時の、J-HOPEの真似をさせていただきました。黄色のグラサンが肝で。(会場爆笑)

J-HOPE風ファッションで登場した斎藤司(トレンディエンジェル)は、ドキュメンタリーの感想で「最高!」を連発
J-HOPE風ファッションで登場した斎藤司(トレンディエンジェル)は、ドキュメンタリーの感想で「最高!」を連発

古家:「BTS Monuments: Beyond The Star」本編の1話と2話をご覧になっていかがでしたか。

斎藤:最高ですよ、本当に。僕も(2016年に初めて)ファンミーティングのMCをさせていただいたので、その前については深く知らないことも多かったのですが、7人がこういう努力を重ねてきたのか…というのが、たまらなかったですね。最高でした。

古家:けっこうつらい過去を、かなり真剣に語っているっていうところも、ファンにはぐっときますよね。

斎藤:2017年のビルボード・ミュージック・アワードの後、バン・シヒョク議長とホテルで会議をしている場面とかもあって。こんな貴重なシーンも見ることができるんだ、って。

RIEHATA:わたしも斎藤さんと同じように、お仕事でご一緒させていただいたところからしかBTSを深く知らないので、その前にこんなことがあったんだとか、ファッションもこんなゴリゴリのヒップホップだったのかとか……。知らないこともたくさんありました。

『BTS Monuments: Beyond The Star』の一場面。RIEHATAは「IDOL」の振付も担当した。(c) 2023 BIGHIT MUSIC & HYBE
『BTS Monuments: Beyond The Star』の一場面。RIEHATAは「IDOL」の振付も担当した。(c) 2023 BIGHIT MUSIC & HYBE

イベントは、BTSにちなんだ数字をスクリーンに映し出しながら進行。「7」はメンバーの人数、20130613はデビューした日……とARMYにはおなじみの数字、そして「Dynamite」のYouTube再生回数17億(BTSの楽曲のなかで最多)というエポックメイキングな数字が発表された後、「8」という数字が。これは、RIEHATAが振付を手がけたBTSの楽曲の数だ。

古家:振付を担当したのは、2017年の「MIC Drop」が皮切りですね。

RIEHATA:そうです。ドキュメンタリーでも「MIC Drop」のエピソードが出てきて、自分で客観的に盛りあがっちゃいました(笑)。BTSのなかでも、ぐーっとゲームチェンジしたというか、ターニングポイントになった曲の振付をわたしが作ったんだと、あらためて感動しました。

古家:「MIC Drop」のほかにも、「Anpanman」「Airplane pt.2」「IDOL」「Boy With Luv」「Run BTS」も担当していますね。

斎藤:「Run BTS」は、めちゃくちゃバズってますからね!(と踊り出す)

RIEHATA:国境を超えて一緒にクリエイトできるって、スゴイですよね。世界的スターですから、自分も日本の誇りになれるようなことをしなくては、と。仕事の厚みが違うというか。

斎藤:「Run BTS」の頃には、BTSはとんでもない存在になっていましたが、彼らに振付をするっていうのは、どういう感覚なんですか。

RIEHATA:とってもビッグなお仕事ですが、ダンスを作るとなると、そういうことも忘れちゃうんですよ。とにかく楽しんでほしいなとか、彼らがこのイケてる振付を踊ってファンの方に喜んでほしいなとか。シンプルにそれしか考えてなくて。どれだけ大スターかとかも一回置いといて、本当にカッコいい振付を作りたいってことに精いっぱい注いで。

だから、遊んでいるように作るというか、プロセスもすごく楽しいですね。「RUN!って歌っているから、走りたいな。久しぶりに7人が集まるし、バウンスしてみたいな。それやったらおもしろそうだな」って。彼らもすごく楽しそうなんですよね。私がやらせていただく楽曲が、ヒップホップ調のものが多いっていうのもありますけど。「Anpanman」とかも、すごい楽しそう。

7人が目を合わせて楽しめるような振付をいつも考えています。ダンスしているときは「なんか、僕たち遊んでるね」って思ってほしくて。仕事を飛びこえて。

ドキュメンタリーにはリハーサル映像もあって、本当に一生懸命なんですよね。涙が出るぐらい。デビュー当時から大スターになってからも変わらず、本当に一生懸命やるんですよ。もちろんそれがBTSの全力投球のいいところ。でも、わたしの振付の時は、もうちょっとみんなの普段のキャラクターが出るような、少しでも7人の仲の良さが出るといいなって思って。だからわたしが携わった楽曲をやっている時って、笑いながらリハーサルしていて。それを見てわたしもすごくうれしいんです。

ダンサー・振付師のRIEHATA。トーク後の撮影タイムでは、即興で踊ることになった斎藤にダンスのアドバイスをしたりも。
ダンサー・振付師のRIEHATA。トーク後の撮影タイムでは、即興で踊ることになった斎藤にダンスのアドバイスをしたりも。

古家:次の数字は「5」。これは何でしょう、斎藤さん。

斎藤:これは僕にまつわる数字です。生意気に、何度か共演をしているんですけど……。その数が5回。もっと会っているような気がします。一回ごとが濃いから。

一番最後は、今年の2月にJ-HOPEに会いに行ったときです。リハーサルスタジオに。そうしたら、JIMINも来たの、後ろから。JIMINにも会えて。

古家:え、その話は初めてじゃないですか?

斎藤:初です。僕の顔見て、「斎藤さん!」ってハグしてくれたの。匂い伝えなきゃ、みんなに伝えなきゃって思ったんだけど、ちょっと鼻詰まってて。

古家:掃除しといてください、鼻(笑)。

斎藤:覚えていてくれたのが、すごくうれしくて。僕なんかを。スティーヴ・アオキに比べたら薄いのに……。

古家:僕もこの間、JUNG KOOKさんと再会したじゃないですか。わずか6分間しか会う時間がなかったんですけど、そのうち半分は油そばの話で終わりました。どれだけ油そばを食べたかったか、熱弁されて終わりました(笑)。

斎藤:テテもみんな好きだから。油そば!(笑)。

トークの終盤ではメンバー全員が兵役を終えて再結集する2025年に思いをはせて、斎藤からは「前向きに待ちたい」というコメントも。ドキュメンタリーのタイトル「BTS Monuments: Beyond The Star」にちなんだモニュメント(記念碑)に、斎藤とRIEHATAがそれぞれの思いを込めたメッセージを書いて、イベントは幕を閉じた。

斎藤は「Spring Day」の歌詞にちなんで「会いたい」と韓国語でメッセージ。友情タトゥー「7」のイラスト付き!(筆者撮影)
斎藤は「Spring Day」の歌詞にちなんで「会いたい」と韓国語でメッセージ。友情タトゥー「7」のイラスト付き!(筆者撮影)

RIEHATAは、自身が振付を手がけた「RUN BTS」にちなんだメッセージ(筆者撮影)
RIEHATAは、自身が振付を手がけた「RUN BTS」にちなんだメッセージ(筆者撮影)

■『BTS Monuments: Beyond The Star』(毎週水曜 2 話ごと配信/全 8 話)

ディズニープラスにて 12 月 20 日(水)より独占配信開始

写真クレジット(c) 2023 BIGHIT MUSIC & HYBE

ライター・翻訳家

94年『101回目のプロポーズ』韓国版を見て似て非なる隣国に興味を持ち、韓国へ。延世大学語学堂・ソウル大学政治学科で学ぶ。「ニュースステーション」ディレクターを経てフリーに。ドラマ・映画レビューやインタビューを「現代ビジネス」「AERA」「ユリイカ」「Rolling Stone Japan」などに寄稿。共著『韓国テレビドラマコレクション』(キネマ旬報社)、訳書『韓国映画100選』(クオン)『BTSを読む』(柏書房)『BTSとARMY』(イースト・プレス)『BEYOND THE STORY:10-YEAR RECORD OF BTS』(新潮社)他。yukuwahata@gmail.com

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