オートバイのあれこれ『オフロードバイクってどうなの?』
全国1,000万人のバイク好きたちへ送るこのコーナー。
今回は『オフロードバイクってどうなの?』をテーマにお話ししようと思います。
このコーナーを見てくださっている人のなかで、「オフロードバイクが好き!」という人はいったいどのくらいいるでしょうか。
おそらく、そんなに多くはないはず。
皆さんやっぱり、SS(スーパースポーツ)だったりネイキッドだったり、絶版バイクがイチバン好きですもんね。
たしかにオフロードバイクは、SSみたいなイケメンなルックスではないし、高速道路でハイスピード巡行もできないし、シート高が高くて足つき性も良くないし、細いシートに長時間乗っているとお尻が痛くなってくるし…、オンロードバイクに勝てない部分もいくつかあります。
ただ、このオフロードバイク、乗ってみてどっぷりハマっちゃう人が想像以上に多いんです!
(私もそのひとり( ・∇・)笑)
SSやスポーツネイキッドに乗っていて、「ワインディングを走るのが楽しい!」というような、いわゆる“ライディングそのものを楽しむ”ことが好きな人であれば、オフ車の魅力にハートを射抜かれる可能性が高いです。
オフ車でひとたび未舗装の林道やモトクロスコースを走ると、その身軽さや走破性の高さに感動することでしょう。
オンロードモデルでは絶対に走りたくない(走れない)ようなヌタヌタの泥道、草が生い茂る獣道、そして岩場の道も、涼しい顔で駆け抜けちゃいます!
もちろんライダーのスキルも重要ですが、オフ車ならたいていの道は走れてしまうのです。
また、オンロードモデルには無いオフ車特有の魅力として、コケても笑っていられるということがあります。
皆さん想像してください。
フルカウルのスポーツバイクで転んだら、バイクはどうなりますか?
カウルはキズだらけ、ミラーは折れる、(場合によっては)ハンドルやステップまで折れる…。
ダメージが大きすぎますよね(心のダメージも)。
ネイキッドモデルなら、燃料タンクがへこむなんてこともしばしばあるでしょう。
一方オフ車は…同じように転んでも、大きなダメージを受けにくいです。
なぜなら、オフ車は転ぶことを前提に設計されているから。
オフ車は元々、足場の悪い所を走るバイク。
ということで、転倒の被害を最小限に抑えるような造り(デザイン)になっているのですね。
そしてこのことが、ライダーの挑戦心をサポートしてくれることに繋がります。
「車体も軽いし、コケても何とかなるから、ここを登ってみよう!」
というような気持ちにさせてくれます。
よく、ウイリーの練習などをオフ車でしている人を見かけますが、あれは(オフ車のほうが技をやりやすいということもありますが)、オンロードモデルと比べ、失敗した時のダメージが小さいからという理由もあるのです。
最終的には、気軽な気持ちでいろいろな練習をしているうちにバイクの運転が上達します。
もちろん、オンロード走行も上手くなる。
私自身も、元々はオンロードバイクばかりに乗っていましたが、オフ車に乗るようになってからはアスファルトの上でもそれなりに上手く走れるようになりました。
バイクビギナーの人は、バイクを見た目のカッコ良さで選ぶケースがほとんどだと思います(それはそれで全然OK)。
ただ、10年以上バイクに乗り続けてきた私が思うのは、まだバイクの運転に慣れていないビギナーの人にこそ、オフ車に乗ってみてもらいたいということ。
オフ車で気軽に練習をすることで、ライディングスキルが短期間でレベルアップするはずですよ。