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【NHL】ベガスゴールデンナイツ創設初のホームゲームの前に、裏方さんが仕掛けた粋な演出とは?

加藤じろうフリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家
T-モバイルアリーナ(Courtesy:@GoldenKnights)

 NHLはレギュラーシーズンの開幕(現地10月4日)まで、あと一週間となりました。

 この時期は開幕ロースター入りを目指す若手選手たちの競争が、各チームで繰り広げられるとともに、シーズンインへ向けて最終調整を行う主力選手たちのプレーが見られます。

▼新生・ベガスが初めてラスベガスでの試合に挑む

 プレシーズンゲームも残り少なくなる中で、今季からNHLに加盟したベガスゴールデンナイツが、ホームアリーナ(T-モバイルアリーナ)で初めての試合を開催。(現地時間=26日19時。日本時間=27日午前11時開始)

 NHLのみならず、NBA、NFL、MLBを含めた北米4大スポーツのチームで初めてとなるラスベガスのプロチームとあって、平日にもかかわらず、T-モバイルアリーナには試合開始前からファンが訪れ、待ちきれない様子でした。

▼待ちに待った初戦

 もっとも、それもそのはずで、チーム創設からNHLへの新規加盟が決まるまで、多くのファンが「ラスベガス初のメジャースポーツチーム誕生」を後押ししてきただけに、プレシーズンゲームとは言え、掛け値なしに「待ちに待った初戦」だったからです。

▼裏方さんが仕掛けた粋な演出

 もちろん選手たちも、この日を待ちかねていたようで、ピッツバーグ ペンギンズで優勝ゴーリーになったキャリアを誇るマーク アンドレ・フルーリー(32歳・GK)が、「ワクワクしている。とても楽しみだ」と口にするなど、選手たちの気持ちも高まっている様子。

 その一方で、初めてのホームゲームへ向けて、裏方さんたちは大忙し。

 しかし、そんな中でも粋な演出をしたのが、T-モバイルアリーナの整氷スタッフたち!

 ホームゲームに先駆けて、今月4日にNHLの公式戦用に整氷作業を進める中で、このような仕掛けをしました。

▼シーズンチケットホルダーと一緒に戦う!

 公式戦用にリンクの整氷作業をする際、アイスホッケーの試合でオフサイドの基準となるブルーラインの下に、シーズンチケットホルダー(年間席を購入した人)全員の名前を記したのです。

 ベガスがNHLへの新規加盟を進めるにあたって、シーズンチケットの先行予約をはじめるや否や、およそ8割の席が売れたことも、NHLの審査の中で大きなプラスとなり、ケベックシティ(カナダ)と対照的に、スムーズに新規加盟が認められました。

 このような経緯があるだけに、シーズンチケットホルダーへの感謝と、ファンたちと一緒に戦おう! とのチケットセールス統括部門の副社長の想いを現実にするため、リンクに名前を記した(シートを氷の中に入れた)とのこと。

▼ベガスが先制!

 その想いを選手たちも感じ取り、ベガスはコーディ・イーキン(26歳・FW)がゴールを決めてスタンドを沸かせました!

 試合開始早々の3分44秒に飛び出した先制ゴールを皮切りに、新生・ベガスが、これからどのようなプレーでスタンドを沸かせていくのか、期待されます。

 <追記>オーバータイムの末、ベガスはロサンゼルス キングスに 2-3 のスコアで敗れ、T-モバイルアリーナでの初戦を白星で飾ることができませんでした。

 尚、NHLの公式サイトで、試合のハイライトやスタッツなどを、ご覧になれます。

 

フリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家

アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなど、国内外のスポーツ20競技以上の実況を、20年以上にわたって務めるフリーランスアナウンサー。なかでもアイスホッケーやパラアイスホッケー(アイススレッジホッケー)では、公式大会のオフィシャルアナウンサーも担当。また、NHL全チームのホームゲームに足を運んで、取材をした経歴を誇る。ライターとしても、1998年から日本リーグ、アジアリーグの公式プログラムに寄稿するなど、アイスホッケーの魅力を伝え続ける。人呼んで、氷上の格闘技の「語りべ」 

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