【NHL】オーナーの悲願達成!ベガス・ゴールデンナイツが創設初のスタンレーカップ獲得!
スタンレーカップ・ファイナル第5戦が、6月13日(現地時間)にラスベガスで行われ、王手をかけていたベガス・ゴールデンナイツがフロリダ・パンサーズを9-3で破り、チーム創設初の「スタンレーカップ・チャンピオン」に輝きました!
第1ピリオドにキャプテンのマーク・ストーンのショートハンドゴールで先制すると、第2ピリオドにも4点を追加し、攻撃力でフロリダを圧倒!! T-モバイルアリーナに集まった、フランチャイズ記録となる19,058人の熱狂的な観衆は、試合終了のブザーが鳴り響くまで、歓声を上げ続け、チームを後押ししました。
筆者の記事でも紹介したように、オーナーのビル・フォーリーがチーム創設時に口にした「6年目でスタンレーカップを」。この「6年」という期間でスタンレーカップを獲得するため、GMのケリー・マクリモンは、若手選手を育てるのではなくトレードやFA契約で選手を獲得することによって、チーム作りを行ってきました。
2019年には、チャンドラー・スティーブンソンをワシントン・キャピタルズから、チームキャプテンのマーク・ストーンをオタワ・セネターズから、それぞれ獲得。
さらに、2020年には、五輪出場など経験豊富なディフェンスであるアレックス・ピエトランジェロをFA契約で、2021年には、第1セットのセンターを務めるジャック・アイケルをバッファロー・セイバーズから、そして、昨夏には、先日の記事で紹介したゴーリーのエイディン・ヒルをサンノゼ・シャークスから、と、精力的に選手獲得に動いていたのです。
そして、昨夏、彼ら選手たちを優勝に導くため、ボストン・ブルーインズを解雇されたばかりのブルース・キャシディをヘッドコーチとして招聘。
「彼が入ってきて、自分たちが必要だったアグレッシブさをロッカールームにもたらしてくれた」(マーク・ストーン)
プレイオフのMVPであるコンスマイス・トロフィーを獲得したのは、ベガスのジョナサン・マッシソー(FW・32歳)。マッシソーは、NHLでは小柄な175センチの体格が災いしたのかドラフト指名を得ることができず、マイナーリーグで長くプレー。ようやくNHLでフルシーズンプレーできたのは、26歳、今日の対戦相手であるフロリダ・パンサーズに在籍していたシーズンでした。その活躍によって、2017年のNHLエクスパンションドラフトでベガス・ゴールデンナイツに指名され、当時指名された選手のうち今もベガスに残っている6人の選手のうちの1人でもあります。
「まさにコン・スマイスにふさわしい選手だ。彼のことをとてもうれしく思う。彼は最初からここにいたんだ。」(ジャック・アイケル)
対して、敗れたフロリダですが、試合後のヘッドコーチのポール・モリースの口からは、ケガ人続出のチーム事情が明らかになりました。
第3戦の相手選手からのハードチェックでケガを負ったマシュー・カチャックが、今日の第5戦を欠場。カチャックのケガは、胸骨にヒビが入り、肋骨4本を骨折する重傷で、一人ではベッドから起き上がることができず、防具の装着の際も、チームメイトの助けが必要なほどだったとか。第4戦はケガの痛みと戦いながらプレーしていたそうです。
他にも、チームを代表するトップディフェンスのアーロン・エクブラドは、ファーストラウンドで負った足の骨折と2回の肩の脱臼、同じくディフェンスのラディコ・グダスは足首の捻挫を負いながらも、プレイオフを戦い抜きました。