【NHL】2003年のドラフトで全体1位指名されたGKが、14年後の同じ日にまたドラフト指名された!
今月11日(現地時間)に「スタンレーカップ ファイナル」が終了したNHLは、昨夜(現地時間)ラスベガスで、今季の各賞の発表と表彰を行う「NHLアウォード」と、新規加盟チームの戦力補強の場となる「エクスパンションドラフト」を開催。
そのうち、NHLでは17年ぶりとなる「エクスパンションドラフト」は、来季から「31番目のチーム」として新規加盟するベガス ゴールデンナイツが、ルーキーや戦力外になった選手を集めるだけでは、満足な戦力強化に至らないため、既存の30チームから一人ずつ選手を指名するもの。
当日のトレードで獲得した選手も含め、下記のプレーヤーがベガスから白羽の矢を立てられました!
▼GMとヘッドコーチが良く知る選手を指名
指名された顔ぶれを見ると、ジョージ・マクフィーGMが、前職のワシントンキャピタルズのGM時代に契約し、「スケーティングに長けている選手」だと評価するネイト・シュミット(DF・25歳)と、コーディ・イーキン(ダラス スターズ/FW・26歳)に加え、同じくワシントンのGM時代にFA移籍で獲得したミケル・グラボスキ(ニューヨーク アイランダーズ/FW・33歳)。
また、初代指揮官を担うジェラルド・ギャラントヘッドコーチ(HC)が、今季途中までHCを務めていたフロリダ パンサーズに在籍していたジョナサン・マシソゥ(FW・26歳)というように、チームを司るGMとHCが良く知る選手の名前が見られます。
▼ピッツバーグの元・守護神を指名
さらにマクフィーGMは、今季のスタンレーカップファイナルで王座を懸けて戦ったナッシュビル プレデターズから、ポイントゲッターのジェイムス・ニール(FW・29歳)。
ナッシュビルを下して連覇を果たしたピッツバーグ ペンギンズから、マークアンドレ・フルーリー(GK・32歳)を、それぞれ指名しました。
▼新生ベガス移籍に名乗りを上げる!
なかでも、当サイトで紹介したとおり、メディアやファンからの注目が集まっていたのがフルーリー。
NHLのGKでは、これまで二人しかいないドラフト全体1位指名を受けたフルーリーは、19季ぶりのスタンレーカップ獲得(2009年)に貢献するなど、ピッツバーグのゴールを守り続けてきました。
しかしながら、昨季途中に就任したマイク・サリバンHCが就任すると、AHLのアフィリエイトチームでプレーをしていた10歳年下のマット・マリーを守護神に据えたため、出場機会が激減・・・。
しかも、エクスパンションドラフトに先駆けて、各チームがプロテクト(=ベガスが指名できない)選手として選ぶことができるGKは、一人だけ。
チームはマリーとの契約を延長したのに対し、フルーリーには提示が届かずじまいだった状況も考慮して、自らの持つノームーブメント契約を破棄。ピッツバーグが手放せるように契約内容を変え、新生ベガスが臨む「エクスパンションドラフト」の対象選手に名乗りを上げたのです。
▼14年前の同じ日に・・・
ベガスのマクフィーGMにとっても、実績のあるGKは必要不可欠とあって、他の選手よりも、はるかに多くのメディアが、フルーリーの会見へ集まりました。
くしくも14年前の同じ日(現地6月21日)に、ピッツバーグからドラフト全体1位指名を受けたフルーリー。
彼の脳裏には、10月10日に行われる新生ベガスの最初のホームゲームで、好セーブを連発してファンを沸かせる「守護神」の姿が、思い描かれているに違いありません。