メンタル疾患、家族の無理解と無関心。辛さや苦悩をわかってあげるだけで、患者は救われます。
こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。
今日のテーマは、「メンタル疾患、家族の無理解と無関心」です。
メンタル疾患は、家族を含め、周囲の人から理解されることが困難です。
頭から血を流していれば、周囲の人は、驚き、そして心配してくれるでしょうし、腕にギプスをしていれば、「ああ、この人は、腕をケガしているんだ、腕を骨折しているんだ」と会った瞬間に理解してもらえますが、メンタル疾患だと、それが非常に困難になります。
たとえば、
うつ病の人は、
周囲から、ただ単に怠けているんだと思われがちで、「気合が足りない」「根性で頑張れ」「辛いのはあなただけじゃないんだよ」「五体満足なのに、何が不満なんだ」等、心ない言葉を投げかけられがちです。
双極症の人は、
周囲から、ただ単に情緒不安定、感情の起伏が激しいだけの人に思われがちで、「そんなつまらないことで、いちいち怒るな」「つまらないことで落ち込んでんじゃねえよ」「いい気になるな」「しっかりしろ」等、心ない言葉を投げかけられがちです。
統合失調症の人は、
周囲から、ただ単に妄想癖がある人だと思われがちで、「何度言えばわかるんだ」「違うって言っているだろう」「ふざけるな」「いい加減にしろ」等、心ない言葉を投げかけられがちです。
そして、ノイローゼの人は、
周囲から、ただ単に神経質な奴だと思われがちで、「気にするな」「気分転換しろ」「気のせいだ」「考え過ぎるのをやめろ」等、心ない言葉を投げかけられがちです。
そう、メンタル疾患の人は、自分の辛い症状を訴えても、共感はおろか、理解すらされなかったり、面倒臭がられたり、鬱陶しがられたり、避けられたりしがちで、「あなたと一緒にいると、こっちまで気が滅入ってくるよ」「どうして欲しいの?」等、酷い言葉を言われたりすることが多いのです。
以上のように、メンタル疾患で苦しまれてらっしゃる方は、ただでさえ、自分の症状で苦しんでいるのに、家族を含めた周囲の無理解で、さらに苦しむのです。
私は、乱暴で大袈裟なことを言えば、たとえ両目が見えなくなっても、両足が切断されても、鬱にさえならなかったら、本人が自殺するようなことはないと思っています。← 乱暴な意見でゴメンなさい。目が見えなくなった人や両足を失った人と、鬱の人を並べて言及することは、不適切かもしれないことは、重々承知です。
自殺は、周囲の方の、病気に対する無理解と無関心から来る孤独感に苛まれ、決行することが多いです。よって、家族を含めた周囲の方は、よくよく、精神疾患本人の訴えに理解を示し、どうぞ温かく接してあげてください。
メンタル疾患の方は、
家族や周囲の方に、自分の症状を理解してもらおうと思ったら、
1.心の病に関する小冊子を渡す。
2.病院に一緒に行ってもらい、精神科医から説明をしてもらう。
等して、何とか周囲の人から、適切な援助をもらうよう、残り少ないエネルギーを使って、努力していってください。
本人以外の家族を含めた周囲の人というのは、小冊子を読んだり、医師から説明してもらったほうが、本人から直接、病状を説明されるより、うんと精神疾患というものを理解しやすいものです。
でも、実際は、今言った方法を使おうとしても、簡単ではないです。
本や小冊子すら読もうとしてくれない家族を含めた周囲の方は、たくさんいますし、面倒臭がって、病院に付き添おうともしてくれない家族を含めた周囲の方は、結構多いものです。
そんな時、メンタル疾患を抱えている本人は絶望的な気持ちになりやすいですが、そんな時は、どうぞ精神医学に詳しいカウンセラーを訪ねて行ってください。精神医学に詳しいカウンセラーであれば、あなたの苦悩をきっと理解してくれる筈ですし、自分の気持ちをわかってもらえれば、あなたの抱えている絶望的な孤独感は解消されるものです。
人間は、自分のことを理解してくれる人が、世の中にたったひとりでもいる…と思えるだけで、うんと勇気づけられるものです。うんと励まされるものです。
よって私は、あなたには、精神医学に詳しい心理カウンセラーを、勇気を持って訪ねていって欲しいと思います。
今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。
この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。