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韓国の大学受験では「高麗人参」が必須アイテム! その理由とは?

1月18日、19日から”センター試験”が始まる。いよいよだ。写真はイメージ。(写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

センター試験が始まり、日本の受験シーズンもいよいよ本番だ。

昨年秋からこのジャンルを取材しているが、日本のある予備校側からこんな悩みを聞いた。

「意外と多いのは、受験日当日に体調を崩すケースです。風邪、あるいは緊張によりお腹の調子を崩したり。これで力を発揮できず、一年の努力が思ったように実らないという……本当に残念な話なのですが」

参考までに【さあ受験シーズン】「1日10時間勉強」は普通。韓国の若者はなぜ過酷な受験勉強に挑むのか。

そういったコンディションの心配を減らすために、韓国のいいものからアイデアをひとつ。この先の国立大2次試験や私大一般入試の時期に向けてのものだ。

「受験に、高麗人参を」

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それも高級品種の「紅参(こうじん)」を栄養機能食品として持続的に飲むことで、コンディションの改善が期待できる。さらに受験に必要な集中力、記憶力、思考力のアップも望める。そういう臨床実験結果もある。韓国ではよく知られていて、日本ではあまり知られていないことだ。

※栄養機能食品=「特定の栄養成分を含むものとして厚生労働大臣が定める基準に従い当該栄養成分の機能の表示をするもの(生鮮食品を除く=ただし鶏卵以外)」=食品衛生法施行規則第21条第1項第1号シを一部分かりやすく書き直し

”韓国のスタミナ、パワーの秘密”は、意外な使用感

筆者自身、25年来韓国のスポーツ、サッカーを多く取材しながら感じることがあった。「これだけ韓国の選手がスタミナ、パワーと言われるのだから、何か日本で食べていないものを食べているんだろう」。

実際に02年W杯でベスト4に入った同国代表がこれを食べているという記事を目にした。筆者自身も韓国の友人からプレゼントされ、継続的に飲むと身体が暖まっていく感じがした。

昨年1月には、韓国で「SKYキャッスル~上流階級の妻たち~(邦題)」というドラマが大流行した。SKYとは、受験大国韓国での超名門校「S(ソウル大学)K(高麗大学)Y(延世/ヨンセ大学)」の略だ。名門大学を目指すプライドの高い家族が入居する、高級マンションでのドロドロ人間模様を描くドラマだ。韓国での非地上波のドラマとしては史上最高の視聴率を叩き出したのだという。

ここでも、受験生役が高麗人参の「紅参(こうじん)」を飲用するシーンがあった。「受験でも使われているんだな」と改めて思った。韓国では10年もの準備期間をかけて、家族ぐるみで大学受験に取り組むと聞く。その大事な当日に、体調を崩すなようなことはあってはならないと考えているのだろう。

とはいえ、この「紅参」、韓国ではメジャーな栄養機能食品ながら日本ではあまり知られてこなかった。

そこにははっきりとした理由がある。

1997年までは韓国でも「専売制」だったのだ。日本での塩、たばこと同じく、国家が重要な品目とみなし、販売を管理していた。端的に言うと作り方が広まりすぎないようにしていたのだという。かつては紅参の畑は立入禁止だった。流通量が限られていた高級品だったから、手にしにくかったのだ。

収穫まで15年サイクル! 大地の栄養を吸い尽くす。

この「紅参」を、この季節にこそぜひとも「受験」に。

季節の話であるとともに、筆者自身の日々の思いもある。締切に合わせ長時間パソコンに向かって原稿を打っていると、「なんだか受験生活の延長線上みたいだな」と思う時がある。我慢して机に座って、やらなければならないので。そういった中からの”気づき”が今回の提案の理由でもある。

すでに日本でこの点に取り組んでいる会社がある。いずれも山口県下関市にあり、製造輸入を担うオンガネジャパン株式会社、販売を担うチョイスジャパン株式会社だ。ずばり「受験王」という名前の商品も販売されている。

昨夏、別件の取材で同社に経費を負担いただき、オンガネジャパンが採用する「紅参(こうじん)」の製造工場を取材することがあった。

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韓国の忠清南道鎮川(ジンチョン)に位置するダジョン株式会社のキム・チョルジュン社長がこんな話をしていた。

「紅参は、収穫までのサイクルが15年かかるんですよ。実際に根を育てるだけでも6年かかるんですが、その後大地の栄養分を紅参に吸いつくされた土地は、9年ほど栽培ができない。結構ご高齢の栽培農家の方でも『俺もまだ、3回しか採ったことがないから、若造ですよ』という話を聞くこともあります」

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”効き目”については、こんな話も。

「紅参のもっとも基本的な効能は「免疫力」です。強みはその人の身体に新しいものを作るのではなく、弱っているところを強くしていくという作用です。本人の身体の一番いい状態に向けて調整してくれることなんですよ。寒い時は温めてくれ、熱い時は冷やしてくれる」

そして、韓国での健康機能食品として、『副作用がない』という基準が重要とも話していた。これが1997年に専売が解かれたことで、一般にも手にしやすくなったのだ。

ダジョン社社長インタビュー「ウチの娘もすぐに送って、と」

有効成分「ジンセノサイド」に注目!

キム社長によると、韓国では、紅参については6つの効能を広告で謳うことが許可されているという。

免疫機能力

疲労回復

血流改善

記憶力、思考力

抗酸化

更年期

韓国で一般的にも言われてきた話だ。これらはよく知られており、この12月には「中央日報」が選定する「2019年今年のHIT商品」に紅参を使用した商品が選ばれた。

では、これがどう、日本での受験にプラスになる? 

オンガネジャパン社は日本で「受験王」という商品を発売するにあたり、日本国内でこれを実証する実験を行った。

日本ではほとんど知られてこなかった「高麗紅参」と「記憶力」についての実験だ。

紅参に含まれる有効成分「ジンセノサイド」が「若年層の記憶力向上に効果が認められる」という結果が出た。

効能については、日本医師会などが刊行する「ナチュラル・メディシンベース」にも掲載されている。

「ナチュラル・メディシンベース」日本医師会/日本歯科医師会/日本薬剤師会
「ナチュラル・メディシンベース」日本医師会/日本歯科医師会/日本薬剤師会
同書籍より「朝鮮人参(=高麗人参)のページを抜粋
同書籍より「朝鮮人参(=高麗人参)のページを抜粋

共同研究に携わった近畿大学産業理工学部の大貫宏一郎教授(食品機能学)にも話を聞いた。

食品機能学とは「食品の健康に対する有効性について研究する」学問で、大貫先生のグループは多様な実験に対応でき、「専門領域の問題解決では日本一」と自負している。

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「ジンセノサイドの実験依頼が来た時、『やっときたな』という思いでした。もともと朝鮮半島でよく食べられていること、世界的にも有名だということは知っていましたから。学術的にも有名ではあるが、研究がやり尽くされていないという点が魅力で。日本でも前例がほとんどなく、オリジナリティもあるものです」

ジンセノサイドの別称は「サポニン」。これは日本でも有名だが、多くは『なんとなく、体にいいんでしょう?』という認識だったのではないか。

ざっくりと言って言葉の記憶、画像の記憶、計算などの実験を行ったという。「劇的な変化ではないが、効果は認められる」(大貫先生)という内容はこうだ。

被験者:健康な13歳から18歳の男女40人

実験で使用した紅参:高麗紅参茶【オンガネジャパン株式会社製 ONG-90HN 高麗紅参エキス含有茶】

実験方法:このうち20人に本物の紅参(チョイスジャパン社の系列オンガネジャパン社製の高麗紅参茶)、20人にプラセボ(本物と区別がつかないもの)を4週間摂取してもらった。

ここから「ベントン視覚記銘検査」、計算課題を解く「内田クレペリン検査」及び「 TK 式田中 AB 式知能検査」という3つの調査項目を実行。

結果:「摂取後にスコアの有意な上昇が確認された。以上のことより、若齢者の高麗紅参茶摂取が学習能力の向上効果を有する可能性が示唆された」との結果が出た。

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10秒/25億秒。「よりよくなるために」

高麗人参の高級品たる「紅参」は、韓国での全生産量の3%しか採れない。栽培期間6年ものがもっともジンセノイドの含有量が高まる上に、蒸して乾燥する間に風味が増す。だからこそ、同社製品が「若年層の記憶力アップに効果あり」との実験結果が出たのだ。

もちろん実験は日本の若者を対象に行われた。当たり前だが、紅参が「韓国人だから効く」「外国人には効かない」なんてことはない! 

ここから冬に向けてコンディションを崩さないために、ぜひ。細粒を水やお湯で溶き、「紅参茶」として飲む方法も薦められているが、筆者の飲用方法は「サプリ」や「薬」のやり方だ。封を切って水を口に含み、一気に口に入れて飲み込み、さらに水をチェイサーとして使っている。

人生80年の時代、それを秒で換算すると約25億2500万秒なのだという。

そのうち受験に賭ける1年間は約3200万秒。この時間はすべて、今を犠牲にしてでも将来にために賭ける時間だ。

だとすれば、紅参(こうじん)のスティックの封を切り、水やお湯ととともに飲む時間は長くても10秒くらいは決して長くはない。よりよくなれる時間なのだから。

3月に立派に大きな桜が咲きますように。

参考記事:その他の「韓国のいいもの」=やる気なく「もうパソコンで何も打てない」。そんな時には韓国の”光るキーボード”を。

吉崎エイジーニョ ニュースコラム&ノンフィクション。専門は「朝鮮半島地域研究」。よって時事問題からK-POP、スポーツまで幅広く書きます。大阪外大(現阪大外国語学部)地域文化学科朝鮮語専攻卒。20代より日韓両国の媒体で「日韓サッカーニュースコラム」を執筆。「どのジャンルよりも正面衝突する日韓関係」を見てきました。サッカー専門のつもりが人生ままならず。ペンネームはそのままでやっています。本名英治。「Yahoo! 個人」月間MVAを2度受賞。北九州市小倉北区出身。フォローお願いします。https://follow.yahoo.co.jp/themes/08ed3ae29cae0d085319/

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