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もう口先だけの部下に騙されない!本当にやる気があるのかないのか?「やる気レベル6段階」徹底解説

横山信弘経営コラムニスト
(ChatGPT DALL-E 3 にて筆者作成)

「やる気があるかどうかって、どう判断するんですか?」

このような質問をよく受ける。

「『私はやる気があります』と言ったからといって、やる気があるとは限りませんし」

と、多くの経営者、マネジャーから言われる。まさにその通りだ。

私は企業の現場に入って目標を「絶対達成」させるコンサルタントだ。20年近く「絶対達成」をテーマに支援活動をしている。だから、定期的にこのようなテーマの相談を受けるのだ。

やる気とか、意識とか、意欲とか、モチベーションは得体のしれないものだ。どのような基準で「あるのか/ないのか」「高いのか/低いのか」を判断したらいいか。多くの人が悩むことだろう。

そこで今回は「やる気の基準」について私なりの考えを解説したい。どういう状態だと「やる気がある」「意欲が高い」と言えるのか、そしてどんな状態だと「やる気が足りない」「意識が低い」と言えるのかを詳しく紹介しよう、ぜひ最後まで読んでもらいたい。

■やる気は「汗」とよく似ている

やる気は、進んで物事を成し遂げようとする気持ちや欲求のことだ。やる気があると、目標や課題に対して積極的に取り組むと言われる。

だが、やる気だの、モチベーションだのを理解するには、その特性を正しく知らないと勘違いする。「やりがい」にも通じるのだが、やる気というものは、原則的に「やる前」には存在しない。

これは、心理学者クレペリンが見出した「作業興奮」という考え方を参考にしてほしい。

作業興奮とは、何らかの作業をはじめることで、だんだん気分が盛り上がり、やる気が出てきた状態を指す。これには脳の一部である「側坐核」という部分が関与している。実際の行動で刺激されると、側坐核が活発になり、やる気が出る神経伝達物質が分泌されるのだという。

したがって「やる気スイッチが入った」というのは、この「側坐核」が活発になったという状態を指すのだ。

思うに、やる気とかモチベーションは「汗」と似ていると言えよう。

・運動した後に「汗」をかく

・どれぐらい「汗」をかくかは個人差が大きい

「やる気を出せ!」は「もっと汗をかけ!」とよく似ている。

ここで東京大学の脳科学者、池谷裕二教授の名言を紹介しよう。

「そもそもやる気という言葉は、やる気のない人間によって創作された虚構である。だから、やる気を出すための方法を考えることほど無駄なことはない」

■「やる気レベル6段階」をカンタン解説

したがって

・「やる気はあります!」と言っている

・やる気がある目をしている

という表面的な情報は、どうでもいい。

・「汗をかきます!」と言っている

・汗をかこうとする目をしている

といった情報と同じだからだ。したがって、やる気があるかどうかの基準は、期待される成果に対して、どれぐらいの行動をしているかで測定するしかない。

「やる気レベル6段階」で考えてみよう。

ところで注意点を書いておく。「やる気がある」と評価されるということは、期待以上でなければならない。言われたことだけやっているのであれば、やる気がないと言っていい。

したがってレベル分けするために、「マイナス評価」も加えてみた。

<やる気レベル6段階>
・やる気レベル【‐2】:指示されたこともやらない
 例:KPIが100なら、100を下回る
・やる気レベル【‐1】:指示されたことしかやらない
 例:KPIが100なら、100だけやる
・やる気レベル【0】:指示された以上のことをする
 例:KPIが100でもKGIが達成しないのなら、100以上実行する
・やる気レベル【1】:結果を出す
 例:KGIが達成するまで仮説検証し、みずからKPIを変化させ続ける
・やる気レベル【2】:結果を超える
 例:組織のKGI達成のために、みずからのKGIさえも超える結果を出す
・やる気レベル【3】:トップをめざす
 例:自分のKGIとか組織のKGIなど関係なくトップになろうとする(もしくは限界を突破しようとする)

※レベル【1】から【2】【3】にアップするには、やる気のみならず、能力も関わってくるだろう。しかし時間はかかるかもしれないが、能力アップも「やる気次第」とも言える。

この話をすると、多くのクライアント企業の社長から、このように突っ込まれる。

「結果を出すのが、やる気レベル【0】でしょう!」

と。与えられた目標を達成するのは「あたりまえ」なのだから、達成したからといって、やる気があるとは言えないというのだ。

ただ、それだとさすがに厳しいのではないか。先述したとおり、いろいろな事情で達成できないこともあるのだから。

だから、目標を達成するためにどうすればいいか。みずから主体的に仮説検証を繰り返している姿勢が見られたら、「やる気がある」と判断してもよいのだ。

最後に、経営者やマネジャーの皆さんにお伝えしたいことがある。くれぐれも、

「やる気があります!」

という言葉だけで判断しないよう、お願いしたい。期待を裏切られたときのショックは大きいからだ。

<参考記事>

「理解レベルの4段階」とは? 組織マネジャーが理解すべき用語解説

経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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