Yahoo!ニュース

頭がいい人の「交渉力」3つの能力・3つの手順・3つのタイプ &傾聴力を高める小手先のテクニック6選

横山信弘経営コラムニスト
(ChatGPT DALL-E 3 にて筆者作成)

■ビジネスパーソンには不可欠な「交渉力」

「交渉」という言葉を聞くと、何を想像するだろうか?

ビジネスパーソンが厳しい表情で腹を探り合うシーンかもしれないし、政治家が国益を巡って緊張感のある取引をする場面かもしれない。しかし実際は、私たちの日常生活にも深く根ざしている。

スーパーでの値引き交渉から、家族との休日の過ごし方を決める際の話し合いにいたるまで、私たちは常に何らかの形で交渉を行っているのだ。

しかし多くの人が知っているとおり、交渉というのは難しい。話に筋が通っていれば、合意されるとは限らないからだ。どれほど論理思考力を鍛え、理路整然とした語り口調でコミュニケーションをとったとしても、交渉が決裂することはある。

論理的な伝え方も大事だが、情緒的なアプローチもまた大事である。そういう意味でも、ビジネスの世界では、まだまだ人間に託される重要なミッションだ。今回は、そんな交渉の本質と、その効果的な進め方について掘り下げてみよう。

<目次>
■ビジネスパーソンには不可欠な「交渉力」
■交渉とは何か? 交渉には何が大事なのか?
■交渉力を高めるための3つの能力、3つの手順
■傾聴に必要な生理的反応のコントロール
■人間関係6つのパラダイムから「落としどころ」3タイプを選ぶ
■交渉するうえで最も重要な知識「返報性の原理」
■「傾聴力」ほど簡単なコミュニケーション能力はない
■傾聴力を高める小手先のテクニック6選
■「傾聴力」を高める本質的な心構え
■一段階上の「傾聴力」には「MECE」を意識せよ!

■交渉とは何か? 交渉には何が大事なのか?

交渉とは、異なる意見や利益を持つ二人以上の当事者が、お互いに合意点を見つけるためのコミュニケーションプロセスである。単に自分の意見を押し通すことではなく、相手の立場、ニーズ、目的を理解し、双方にとって最適な解決策を見出すための技術とも言える。

重要なのは、自分のメリット・利益に固執しないことだ。

相手の立場に立って物事を考え、適切な譲歩と妥協を行う。そうすることで、双方にとって納得のいく落としどころを見つけられるだろう。

そのためにも相手の立場、背景、本音と建て前を見極める能力が必要だ。とくに予期しないことにも対応できるよう、相手の知識や意識レベルも考慮する必要がある。

■交渉力を高めるための3つの能力、3つの手順

交渉するには、総合的なコミュニケーション能力が高くなければ難しい。したがって「交渉力」を高めるには、いろいろな能力を普段から鍛えておくべきだ。少なからず以下3つの能力は不可欠と言える。

この記事は有料です。
横山塾~「絶対達成」の思考と戦略レポ~のバックナンバーをお申し込みください。

経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

横山信弘の最近の記事