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【大作】トップコンサルの圧倒的な「検索スキル」――「水平検索」徹底解説【5000文字】

横山信弘経営コラムニスト
(ChatGPT DALL-E 3 にて筆者作成)

■なぜ「検索スキル」がこれほど重要なのか? 3つの理由

ベテランのコンサルタントが、若いコンサルタントに追いつかれ、すぐに引き離されてしまうスキルがある。それが「検索スキル」である。

この能力は、デジタルスキルと似ている。コンセプチュアルスキルやヒューマンスキルと異なり、時代とともに常にアップデートさせ続けなければならない能力だからだ。一度身につけても安心できない。だから若手のコンサルタントに力で負けてしまうのである。

「検索スキル」とは、入手したい知識や情報をスピーディに調べる力である。当然のことながら、デジタルスキルが高いほど「検索スキル」も向上させやすい。

<目次>
■なぜ「検索スキル」がこれほど重要なのか? 3つの理由
■「検索スキル」を高めるには、この能力の習得が前提だ!
■検索スキルがとても低い人3つの特徴
■「辞書的検索」は絶対にやめよう!
■トップコンサルタントの「水平検索」徹底解説
■「水平検索」には最低5種類のサイトをチェックしろ!
■ネット検索する前に必ず検索しておきたい2つの場所
■現代の「検索スキル」は昔の「調査スキル」と同格である

それではなぜ、現代社会において「検索スキル」がこれほど重要な能力なのか。私が考える主な理由は、以下の3つである。

(1)効率的な知識習得
(2)仮説思考の研鑽
(3)フェイクニュースの見極め

昔は、質の高い人脈が知識を習得するうえでおおいに役立った。私も書籍が売れ、多くのベストセラー作家と交流させていただくことができた。そのおかげで普通では手に入らないビジネスのヒント、ノウハウを獲得できた。しかし今はどうだろうか。ある一部の人間が独占してきた知識やノウハウが驚くほどオープン化されている。

私自身も、昔は一人3万円や4万円の費用をいただいて研修していた内容を、YouTubeで無料公開している。「商売あがったりだ」と研修機関から突っ込まれても、もう時代は変わった。お金も人脈がなくても、「検索スキル」さえあれば無料で、しかも高速に期待通りの知識やノウハウが手に入る時代に変わった。

また、仮説思考の研鑽にも検索スキルは重要だ。仮説は、固定の知識に、変動する情報を掛け合わせて作るもの。精度の高い仮説を立てたいとき、効率的な情報収集は欠かせない。

フェイクニュースの見極めは、説明する必要がないだろう。AIの進化によってフェイクニュースが急増している。検索した内容を検証せず、鵜呑みにするようではいけない。

■「検索スキル」を高めるには、この能力の習得が前提だ!

それでは、検索スキルを高めるにはどうしたらいいのか? GoogleやYouTubeなどで検索する場合のコマンドを覚えればいいのだろうか?

もちろんそういった小手先のテクニックも重要だ。しかし、もっと本質的な能力が備わっていないと話にならない。その能力とは、仮説検証スキルである。

自分が探し求めている知識や情報がいったいどこに存在するのか。まずその仮説を立てること。ついつい身近な人に聞いたり、いきなりGoogleで検索する人は、検索スキルが高くなることはない。

仮説を立てただけでは不十分だ。次に重要なのは、検索結果を検証するスキルである。検索した結果を鵜呑みにすべきではない。つまり、検索結果が本当に期待通りのものかを判断する能力が必要不可欠なのだ。

この仮説検証の繰り返しで、検索スキルは高まっていく。高度な情報リテラシーが身につくのだ。したがって、検索するたびに仮説検証する人は、普通では考えられないスピードで「手に入れたい知識、情報」を獲得する力を持っている。

■検索スキルがとても低い人3つの特徴

最も避けるべき検索方法は、表層的な検索に留まることだ。

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経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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