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「圧倒的当事者意識」とは何か? なぜ「圧倒的当事者意識」を持つ人材が求められているのか?

横山信弘経営コラムニスト
(写真:アフロ)

■求められる圧倒的当事者意識

人的資本経営の時代だ。どの企業も人材育成に力を入れている。激しい環境変化に対応しつつ、採用難の時代を生き残るためには不可欠な取り組みだ。

にもかかわらず現場の組織リーダーにそんな余裕はない。部下の育成どころか、自分自身がアンラーニング(学習棄却)して学び直しをしなければならない状況だからだ。

50代の課長たちがいっせいに悩み始め、組織全体の仕事効率が落ちた、という会社がある。部下のキャリアならともかく、これまで自分自身のキャリアのことなど考えたこともなかった。だから一気に「視野」が狭くなってしまったのだろう。

「若手社員の面倒を見るベテランが不足して、組織が機能していない」

と社長がこぼしていた。

このように世の中のベテラン社員たちは自分自身の将来について不安を覚えている。リスキリング(学び直し)に追われて、部下育成どころではなくなっている人も増えた。

だからこそ、これから必要とされるのが「圧倒的当事者意識」だ。とくに若者たちに必要な意識、姿勢であろう。

この「圧倒的当事者意識」とは何なのか? そしてなぜ若者にこそ必要なのか? 今回は当事者意識のレベルごとに細かく解説していく。ぜひ最後までお付き合いいただきたい。

■そもそも「圧倒的当事者意識」とは何なのか?

「圧倒的当事者意識」は、組織のみならずお客様のことも自分事として捉える意識、姿勢のことだ。

しかし、それだけではわかりづらいだろうから、当事者意識のレベルごとに解説する。まずは「当事者意識なし」。

・当事者意識なし

「視座」が低く「視野」が狭い。そういう人は多くいるだろう。こんな人の「視点」は行き場がなくなる。そのため自分にしか視点を向けられず「当事者意識」が芽生えない。

このような人は当事者意識が足りなくなる。

・当事者意識ある

いっぽう「視座」を高めることで「視野」は広くなる。「視野」が広くなると、自分の仕事の範囲が眺望でき、他者に指摘されなくても自分事として受け止められるようになる。「視点」を向ける先が広がるからだ。だからこそ当事者意識が芽生えるのだ。

周りからも「それも君の仕事だよ」と指摘されることがなくなっていく。

・高い当事者意識

「視座」が組織のトップぐらいまで高くなれば「視野」の範囲は大幅に広くなるだろう。すると自分の仕事がどこに向かうのか、正しい「視点」を向けられるようになり、正しい目的意識、高い当事者意識を持てるようになる。

ここまで意識が高ければ、周りから「そこまで考えて仕事をしてくれたのか」と言われる域に達する。理想の姿だ。

・圧倒的当事者意識

最後は圧倒的当事者意識だ。

「視座」を組織のはるか上空まで上げてみよう。そうすれば、お客様のめざす先や悩んでいることなども「視野」に入ってくるだろう。

すると、自分の仕事をどの「視点」で見つめることでお客様に貢献できるのか、そこまで把握できるようになる。組織からはリスペクトされ、お客様からは絶大な信頼を勝ち取ることができる。これが「圧倒的当事者意識」の領域だ。

■なぜ圧倒的当事者意識が必要なのか?

それでは、なぜ現代の若者ほど「圧倒的当事者意識」を持つべきなのだろうか? 冒頭にも記したとおり、先輩や上司など、ベテラン社員がそこまで考える余裕がないからだ。

まず自分自身のリスキリングで精いっぱい。デジタル対応のみならず、慣れない「学び直し」に毎日四苦八苦している。部下や後輩にまで「視点」を向けることができない。

だから若者ほど「圧倒的当事者意識」を持つべきだ。サッカーでたとえるなら、自分事で忙しいベテラン選手に代わり、フィールド全体を見渡すような広い視野で物事を捉えるのである。

「上司に何も言われてないので」

「指示がないので何をやったらいいか分かりません」

などと言ってないで、たとえ社歴が浅くても、組織全体のことも、取引先すべてをも自分事と捉えて仕事をしていく。そんな圧倒的当事者意識が求められている。

経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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