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会議を「超効率化」する3つのポイント 無駄な会議は老廃物

横山信弘経営コラムニスト
会議を効率化し、生産性をアップするコツとは(写真:アフロ)

「無駄会議」は老廃物

私は企業の目標を絶対達成させるコンサルタントです。

発表! 「無駄会議」ランキングベスト3!で記したとおり、事業目標を達成できない企業ほど「無駄会議」が多いことを知っています。

「無駄会議」は、いわば組織の老廃物と言えます。体に老廃物が溜まれば、肌が荒れ、むくみや、肩・腰などのコリに悩まされることになります。組織も同じです。会議に明け暮れ、そのこと自体に何の疑問も覚えない人は、自分自身が組織の老廃物になっていると自覚しましょう。

働き方改革を進めるためにも、ホワイトカラーの生産性向上は喫緊の課題です。「無駄会議」をどのように効率化していくか。今回は解説していきます。

(写真:アフロ)
(写真:アフロ)

効率よく会議を進めるための3つのポイント

会議を効率よく進めるためには、まず3つのプロセスに分解しましょう。会議の「事前」、会議の「最中」、会議の「事後」です。詳しく書くと、「事前準備」「会議進行」「事後フォロー」の3つ。

会議を効率的に進めるには、なんといっても「事前準備」が大事です。「事前準備」がすべて、といっても過言ではないほど、意識して準備することです。会議の「目的」は何か? そのための「目標」は何か? その目的と目標に合致した「資料」は何か? その目的と目標に取り組むべき「メンバー」は誰か? をまず決めるべきです。

会議をやることを目的にしていると、どんな議論をするのか、どんな情報を共有するのか、誰を会議に呼ぶのかが曖昧になります。

会議の参加、進行ルールについて

さらに、会議の進行を誰に任せるか。会議に参加するうえでのルール、小道具なども準備しましょう。会議の進行は誰に任せてもかまいません。「経験を積ませたいから」と、若手に依頼してもいいでしょう。ただし、必ずルールを徹底できる人にしましょう。

続いて、会議の参加ルールについてです。ルールの例を書きますと、

1.遅刻・早退は厳禁

2.パソコン、スマホなどの電子端末の持ち込みは禁止(原則)

3.事前に配布されたアジェンダ、資料には目を通しておくこと

などです。

会議を進行するうえでのルールも決めておきます。こちらもルールの例を書いておきます。

1.冒頭にアジェンダを読み上げ、会議の終了時間とゴールを共有すること

2.ひとり1分以内で発言すること(ストップウォッチで計測する)

3.報告は簡潔に、ネクストアクションの説明に時間をかけること

……このように細かく決めることが大事です。行き当たりばったりは、もちろんダメ。

(写真:アフロ)
(写真:アフロ)

会議の進行役がいちばん気を付けること

会議の進行役がいちばん気を付けるべきことは、会議の目的に沿ったコミュニケーションをうながすことです。社長や部長など、職位が高い人ほど突然ひらめいたこと、自分の興味があることを、会議中に話しはじめたりします。

「今日の会議はコスト削減がテーマだけど、売上が減っていることについても、君たちがどう思ってるか知りたい」

「テレビ会議システムの経費のことで思い出したけど、当社のセキュリティってどうなんだろうね。コスト削減も大事だけど、セキュリティについても考えていきたいよなあ」

……と、会議中、このように言いはじめる役職者はいませんか?

進行役がまだ若手だと、ファシリテーションすることが難しいかもしれません。ですから、職位が高い人ほど、会議の目的に合わない話は別の機会でするよう、ご自身が心がけなければなりません。

会議の事後フォロー

会議の最後に、次の会議に向けてどのようにアクションしていくのかを全員で確認しなければなりません。そして、会議を取りまとめる責任者(進行役でなくてもよい)が、次の会議までにフォローをつづけることが大事です。

会議と会議とのあいだの期間に、何もアクションをしないのであれば、会議をやる意味がありません。連続テレビドラマのように、話が前に進んでいかなくなるからです。ただ何となく集まり、報告だけして、上席から「それじゃダメだろ」「もっとしっかりやるように」と言われるだけの会議では、同じところを常にぐるぐるまわりつづけることになります。

会議を効率化し、マネジメントの生産性を高めるためには、このように3つのポイントを意識していきましょう。いちばん大切なのは事前準備です。

経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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