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「ありがとう」を1万回、5万回言うと奇跡は起こるのか?

横山信弘経営コラムニスト
(ペイレスイメージズ/アフロ)

「ありがとう」を1万回言うと幸せになれる。「ありがとう」を5万回唱えると奇跡が起こる、という話を聞いたことはありませんか。感情を込めなくてもいい、口に出さなくてもいい。頭の中でだけでもいいから、ただ「ありがとう」を言い続ける。2万5千回を過ぎると涙があふれ出し、5万回を超えると奇跡が起きる。ただし不平、不満、愚痴を言うとその回数分はリセットされる。これは小林正観氏の書籍で紹介された有名な奇跡の話です。

(「ありがとう」を年齢×1万回言うと奇跡が起こるという説もあります)

正直なところ、この話を聞いて、ほとんどの人は「そのような奇跡は起こらない」と思うことでしょう。

「奇跡は起こらない派」の人は、「そんなうまい話があるか」「非合理的」「もしそんなことで奇跡が起こるのなら誰だってやる」と考えるのではないでしょうか。

反対に「奇跡は起こる派」の人は、すぐ人の話を信じてしまう「被暗示性」の高い人である可能性があります。迷信や、占いを盲信してしまう人のことです。

とはいえ、なんでもかんでも「二元論」で物事を捉えていると疲れます。つまり「1」か「0」かで考える、ということです。奇跡が「起こる/起こらない」の話ではない、と私は思います。

私はもう少し曖昧なスタンス。1万回とか5万回とか「ありがとう」を言い続けたら、「奇跡が起こる可能性が高まる」と思っています。もともとの奇跡が起こる確率1%だったのが、10%に高まるとか、そういう発想です。100%か0%か、の話ではないと言うことです。

だいたい1万回も5万回も「ありがとう」を言い続けるなんて、尋常ではありません。意志力がかなり強くないとできないことです。5万回「ありがとう」を言うために、才能もスキルも資産も必要ありませんが、実際にそれができたら、その事実そのものが奇跡的な出来事です。

5万回「ありがとう」を言い終って、家の外に出たら100万円の札束が置いてあったとか、1億円の宝くじが当たったとか、生涯を共にする素晴らしい伴侶に出会えたとか、そんなわかりやすくて俗っぽい奇跡が起こるとは思えませんが、過去にできなかったことをチャレンジしたいという意欲や、後ろ向きな考えしかできなかった自分が前を向いて歩いていこうと決意できたりとか、そういった奇跡は起こる可能性は高いのではないか、と私は思います。

何が自分にとって「奇跡的なこと」なのかは、自分で決めることですよね。

いずれにしても、奇跡が起こらないと思う人たちは、おそらくこういうことをやったことがない人だと思います。ありがとうを1万回とか5万回とか言う以前に、何もやらない人に奇跡が起こらないことだけは事実です。

経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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