「本気」と「依存」との違い、見分ける2つのサイン
何事に対しても「本気」になれるのはいいことですね。仕事や趣味、ダイエット、スポーツ、恋愛……。本気になれるものが一つでもあると、生活に張りが出てきます。本気になって取り組み、期待どおりの成果が手に入れば、大きな達成感も味わえることでしょう。
ただ、本気になると、明けても暮れても常にそのことを意識することになるため、いろいろな問題が生じる危険性もあります。時間を忘れて没頭したり、本気で打ち込んでいることを阻害されるようなことがあればワガママを言ったりすることもあるはずです。「本気度」を前面にアピールする日本の有名人といえば本田圭佑選手でしょう。多少、周囲に誤解されるような言動が見られるのは、本気度が高い証拠だと言えます。
また、「本気」と同じように没我の域に入る心理現象に「依存」があります。「本気」も「依存」も、どちらも自分を状態管理(ステイトコントロール)しづらくなっていることが共通点です。そして異なるポイントは2つ。
● 自分の成長につながることか
● 周囲の人が応援してくれることか
たとえば公認会計士の資格を取ろうと、週末に朝から晩まで7時間も8時間も勉強している人がいたら、周りの人は「本気で会計士になりたいんだな。何とか応援したい」という気持ちになることでしょう。好きな人がいて、その人のために自分の悪い部分を変えようと努力したり、自己研鑽をしている人がいれば、同様に応援したくなるものです。
いっぽう「モンスターストライク」や「パズル&ドラゴンズ」等、スマホのゲームを寝食忘れて熱中している人がいます。こういう人に対して、周りの人は「よっぽどゲームが好きなんだな。何とかゲームに集中できる環境を整えてやりたい」と思うでしょうか。朝から晩までケーキやチョコレート、クッキー、アイスクリーム等、甘いものばかり食べている人がいるとして、周りの人は、もっともっと甘いものを食べさせてやりたいと応援したくなるでしょうか。
見ていて応援したくなる人は、目先の小さな報酬よりも将来の大きな報酬を優先し、何かの目標達成に向かって本気で取り組んでいる人です。本気で打ち込んでいることが自分への投資に繋がるからこそ、周囲はその姿勢を讃え、支援したい気持ちを持つのだと思います。
心ある、周りの人が支援してくれるからこそ、感謝したいという気持ちが芽生えます。そして自分もまた、本気で何かを努力している人を見つけると、何か協力したいという純粋な気持ちが生まれます。何かに依存し過ぎていて、その状態から脱却したいと思っている人は、まるで逆のことを考えるはずです。どうせ心を奪われるのであれば、自己成長につながる目標を持ち、それを達成しようと本気になるほうがいいですよね。
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