Yahoo!ニュース

今永昇太のMLB初登板は日本人投手の歴代ベスト!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
今永昇太(シカゴ・カブス)Apr 1, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月1日、今永昇太(シカゴ・カブス)は、リグリー・フィールドの先発マウンドに上がり、コロラド・ロッキーズを相手に6イニングを投げ、ホームだけでなく三塁も踏ませなかった。被安打は、6回表、2死走者なしからのシングル・ヒット2本だけ。与四球はなく、9三振を奪った。

 先発投手としてメジャーデビューした日本人選手は、3月21日の山本由伸(ロサンゼルス・ドジャース)が22人目、今永は23人目だ。

 彼らのうち、吉井理人(1998年4月5日)、松坂大輔(2007年4月5日)、黒田博樹(2008年4月4日)、田中将大(2014年4月4日/現・東北楽天ゴールデンイーグルス)の4人は、初登板で7イニングを投げた。伊良部秀輝(1997年7月10日)は、6.2イニングだ。今永の6イニングは、彼らに次ぎ、3人と並ぶ。

 また、石井一久(2002年4月6日)と松坂の2人は、10三振を奪った。今永の9奪三振は、伊良部とタイだ。

 被安打は、イニングを問わず、野茂英雄(1995年5月2日)の1本が最も少ない。野茂は、初登板で5イニングを投げた。被安打2本は、石井と今永の2人。石井は、5.2イニングだ。

 与四球ゼロは、今永が5人目。無失点も、同じく5人目だ。

 ただ、5イニング以上(17人)、被安打4本以下(11人)、与四球2以下(15人)、奪三振7以上(9人)、3失点以下(16人)、これらのすべてに当てはまるのは、吉井と今永の2人しかいない。

 吉井は、7イニングを投げ、被安打3本、与四球1、奪三振7、無失点だ。今永と比べると、ともに無失点で吉井が1イニング多く投げているが、被安打と与四球は今永のほうが少なく、奪三振は今永が多い。

吉井理人 April 5,1998
吉井理人 April 5,1998写真:ロイター/アフロ

 なお、今永に続いて投げた2人のリリーバーも得点を許さず、カブスは5対0で勝利を収めた。

 先発投手としてデビューした日本人投手が初登板で記録した、それぞれのスタッツは、こちらに記載した。

「山本由伸の防御率45.00は先発デビューの日本人投手ワースト。これまでの投手の2登板目は!?」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事