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ベッツ、大谷、フリーマンが3人続けてアウトでイニング終了は、まだ一度もなし。3人続けて出塁は4度

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(左)とムーキー・ベッツ Mar 28, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ロサンゼルス・ドジャースの1番から3番には、ムーキー・ベッツ大谷翔平フレディ・フリーマンが並んでいる。この3人は、2018年のア・リーグMVP、2021年と2023年のア・リーグMVP、2020年のナ・リーグMVPだ。ベッツとフリーマンは、昨年、ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)に次ぎ、ナ・リーグMVP投票の2位と3位にランクインした。

 ここまでの5試合で、ベッツは、打率.611と出塁率.720、4本塁打と10打点、OPS2.109を記録している。ベースボール・アルマナックによると、4月を迎える前に10打点は史上2人目。それについては、こちらで書いた。

「ベッツの8打点は「3月のNL最多タイ」。MLB記録は現・東京ヤクルトのサンタナが5年前に樹立」

 大谷は、打率.273と出塁率.320、0本塁打と2打点、OPS.638。フリーマンは、打率.333と出塁率.500、1本塁打と4打点、OPS1.000だ。

 3人の各打席の結果は、以下のとおり。Hはシングル・ヒット、2Bは二塁打、HRはホームラン、BBは四球、HBPは死球。Fはフライあるいはライナーによるアウト、Gは内野ゴロによるアウト、Kは三振だ。また、結果の右が矢印ではなく斜線の場合、そこでイニングが終わったことを示している。

筆者作成
筆者作成

 大谷で終わった6イニング――例えば、3月30日の6巡目は、大谷の遊撃フライで試合終了――を除き、3人が続けて打席に入った19イニングの結果を、出塁=○、アウト=×で表記すると、それらのうち、いずれも出塁の○○○は4度となる。3月28日の1巡目は四球→二塁打→シングル・ヒット、2巡目はホームラン→四球→ホームラン。3月30日の1巡目はシングル・ヒット×3、3巡目は四球→四球→シングル・ヒットと続いた。

 この4度の○○○に、5度の○×○、2度の×○○、1度の○○×を合わせると、3人中2人以上が出塁のイニングは12度。19イニングの63.2%だ。また、3月21日の2巡目は○××、出塁は3人中1人だが、大谷の×は犠牲フライ(SF)なので、○△×あるいは○○×と見ることもできる。

 その一方で、×××のイニングは、まだ一度もない。サンプル数はわずかながら、この点こそ、彼らが並ぶことの意味を示しているように思える。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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