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今世紀の「200イニング以上」は延べ50人も、直近8年は1人。最多は井川、ダルビッシュ、前田の4度

宇根夏樹ベースボール・ライター
ダルビッシュ有 FEB 28, 2009(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 今世紀に入ってから、1シーズンに200イニング以上を投げた投手は、延べ50人を数える。2001~23年の23シーズンに50人なので、1シーズン平均は2.17人だ。

 ただ、2016年以降のシーズン200イニング以上は、2018年に202.0イニングの菅野智之(読売ジャイアンツ)しかいない。

 その前の15シーズンを5シーズンごとに区切ると、2001~05年が17人、2006~10年が17人、2011~15年は15人だ。

 今世紀に200イニング以上のシーズンが2度以上の投手は、以下のとおり。

筆者作成
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 井川慶ダルビッシュ有(現サンディエゴ・パドレス)、前田健太(現デトロイト・タイガース)の3人は、シーズン200イニング以上が4度ずつ。あとは、2度が11人と1度が16人だ。ネイサン・ミンチーは、日本プロ野球1年目の1998年に236.0イニングを投げているので、キャリア全体では3度となる。

 井川と前田は、それぞれ、2002~04年と2010~12年に、3シーズン続けて200イニング以上を投げた。ダルビッシュは、2009年の182.0イニングを挟み、その前後がいずれも2シーズン連続200イニング以上。このスパンは、2009年を含め、5シーズン続けて防御率1.90未満を記録した。

 今世紀のシーズン・イニングのトップ5は、2001年に240.1イニングの松坂大輔、2011年に232.0イニングのダルビッシュ、2002年に230.1イニングのミンチー、2011年に226.1イニングの田中将大(東北楽天ゴールデンイーグルス)、2013年に223.1イニングの金子千尋だ。220イニング以上は、他にはいない。

 なお、2019年以降は、180イニング以上も、千賀滉大(現ニューヨーク・メッツ)と山本由伸(現ロサンゼルス・ドジャース)だけだ。千賀は2019年に180.1イニング、山本は2021年と2022年に193.2イニングと193.0イニングを投げた。昨年の最多は、九里亜蓮(広島東洋カープ)の174.1イニングだった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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