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アクーニャJr.、ゲレーロJr.、タティースJr.、ウィットJr.…MLBは「ジュニア」の時代!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)Sep 21, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 現在のメジャーリーグには、父と同じ名前の「ジュニア」が少なくない。2023年にメジャーリーグでプレーした選手に限っても、優に10人を超える。見落としがあれば、さらに人数は多くなる。

筆者作成
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 ブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)やフェルナンド・タティースJr.(サンディエゴ・パドレス)、ボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)は、いずれも、父もメジャーリーグでプレーした。

 ブラディミール・ゲレーロは、殿堂入りしている。ボビー・ウィットは、遊撃手の息子と違い、先発投手だった。ちなみに、ウィットの娘たち=ウィットJr.の姉たちは、3人とも、夫がメジャーリーガーだ。それについては、こちらで書いた。

「オリックスに入団したトーマスの義弟は昨年「30-30」を達成。義父は通算142勝、義兄は元・埼玉西武」

 マーク・ライターJr.(シカゴ・カブス)と2023年は全休したランス・マッカラーズJr.(ヒューストン・アストロズ)は、父もメジャーリーグで投げた。ライターJr.の場合は、父だけでなく、叔父のアル・ライターもそうだ。父は65勝と26セーブ、叔父は162勝と2セーブを挙げた。

 もっとも、「ジュニア」の父は、全員がメジャーリーガー、というわけではない。

 ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)の父とブレント・ハニーウェルJr.(現FA)の父は、マイナーリーグでプレーしたものの、メジャーデビューはしていない。ルルデス・グリエルJr.(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)の父は、キューバで活躍し、1992年のバルセロナ・オリンピックで金メダルを獲得した。ルルデス・グリエルは、ユリ・グリエル(現FA)の父でもある。

 また、ルイス・ロバートJr.(シカゴ・ホワイトソックス)の父、ラモンテ・ウェイドJr.(サンフランシスコ・ジャイアンツ)の父、ジャズ・チザムJr.(マイアミ・マーリンズ)の父、ジャッキー・ブラッドリーJr.(現FA)の父、カール・エドワーズJr.(現FA)の父、ドゥエイン・アンダーウッドJr.(現FA)の父は、ベースボール・プレーヤーではない――少なくとも、プロとしてプレーはしてない――ようだ。調べたところ、スタッツは見つからなかった。

 かつての「ジュニア」は、ゲレーロJr.らのようなパターンに限られていたような気がする。

 例えば、ケン・グリフィーJr.は、父もメジャーリーガーだった。サンディ・アロマーJr.――記憶が間違っていなければ、選手時代は「ジュニア」がつかない表記のほうが多かった――とロベルト・アロマーの父もそう。カル・リプケンJr.ビリー・リプケンの父は、マイナーリーガーのまま選手生活を終えたが、ボルティモア・オリオールズで監督として采配を振った。

 なかには、父と同じ名前でも、父がベースボール・プレーヤーではなく、「ジュニア」とは名乗っていなかった、あるいは知られていなかった選手もいたはずだ。

 もちろん、現在の流れに異を唱えるつもりはない。父の職業が何であれ、彼らが「ジュニア」であることに変わりはない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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