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前年からホームランが10本以上増えた選手と減った選手。近藤健介のプラス18本を上回ったのは…

宇根夏樹ベースボール・ライター
近藤健介と大谷翔平(中央2人)MAR 12, 2023(写真:CTK Photo/アフロ)

 今シーズンのパ・リーグは、26本塁打の3人が、本塁打王のタイトルを分け合った。

 浅村栄斗(東北楽天ゴールデンイーグルス)とグレゴリー・ポランコ(千葉ロッテ・マリーンズ)の26本塁打は、前年とそう変わらない。浅村は、昨シーズンからマイナス1本。ポランコは、読売ジャイアンツでプレーした昨シーズンと比べ、プラス2本だ。一方、北海道日本ハム・ファイターズから福岡ソフトバンク・ホークスへ移った近藤健介は、8本→26本。プラス18本だ。

 近藤は、出場が99試合→143試合、打数は325→492と増えた。ただ、それだけでなく、本数が3倍以上になっていることからもわかるように、ペースもグッと上がった。ホームラン1本当たりの打数は、40.6→18.9。今シーズンは、昨シーズンの半数未満だ。11本塁打の2021年も、ペースは40.6打数/本だった。シーズン本塁打が二桁に達したのは、2年前と今シーズンの2度しかない。

 前年から増えた本数は、近藤を上回った選手もいる。細川成也(中日ドラゴンズ)は、プラス23本だ。昨シーズンは、横浜DeNAベイスターズで18試合に出場し、ホームランは1本だけ。20打席で19打数1安打だった。

 昨オフ、現役ドラフトで細川を指名した中日にとっては、大当たりとなった。中日では、2018年に26本塁打のダヤン・ビシエドを最後に、20本塁打以上の選手が途絶えていた。

 昨シーズンと今シーズンを比べ、ホームランが10本以上増えた選手と10本以上減った選手は、以下のとおり。ここには、どちらかのシーズンに、一軍でプレーしていない選手は含めていない。

筆者作成
筆者作成

 村上宗隆(東京ヤクルト・スワローズ)は、マイナス25本ながら、シーズン30本塁打以上を3年連続とした。今シーズンの16.0打数/本は、2020年の15.1打数/本(28本塁打)を下回る自己ワーストのペースだが、今シーズン、15本塁打以上を記録した両リーグ計25人のなかでは、岡本和真(読売)の12.3打数/本(41本塁打)に次ぐハイペースだ。

 また、今月、高橋礼泉圭輔の両投手と交換され、読売から福岡ソフトバンクへ移籍したアダム・ウォーカーは、マイナス17本とはいえ、ペースは17.7打数/本→19.7打数/本なので、それほどダウンしていない。

 今シーズンの打数/本塁打については、こちらで書いた。

「パ・リーグで本塁打王を分け合った3人のうち、最もハイペースでホームランを打ったのは誰!?」

 プラスとマイナスの本数のメジャーリーグ編は、こちら。

「前年と比べ、ホームランが20本以上増えた選手と減った選手。最多はプラス30本とマイナス25本」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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