前年と比べ、ホームランが20本以上増えた選手と減った選手。最多はプラス30本とマイナス25本
![](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/unenatsuki/00373887/title-1699431567269.jpeg?exp=10800)
昨シーズンと今シーズンを比べ、ホームランが20本以上増えた選手は、14人を数えた。20本以上減ったのは5人だ。
ここには、どちらか一方のシーズンに、メジャーリーグでプレーしていない選手は、含んでいない。例えば、昨シーズン、30本のホームランを打ったリース・ホスキンスは、開幕直前に左膝の前十字靭帯を損傷し、今シーズンは全休した。ワールドシリーズで復帰する可能性も報じられたが、フィラデルフィア・フィリーズは、その一歩手前、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズの第7戦に敗れた。今オフ、ホスキンスは、FAになった。
![筆者作成](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/iwiz-yn/rpr/unenatsuki/00373887/image-1699431041387.png?fill=1&fc=fff&fmt=jpeg&q=85&exp=10800)
基本的に、プラス20本以上の選手は出場試合が増え、マイナス20本以上の選手は出場試合が減っている。
プラス30本(0本→30本)のブレント・ルッカー(オークランド・アスレティックス)は、昨シーズン、サンディエゴ・パドレスとカンザスシティ・ロイヤルズで計16試合に出場したに過ぎなかった。36打席で32打数4安打、長打は二塁打が1本。その前の2シーズンは、メジャーリーグ1年目の2020年が7試合で1本塁打、2021年は58試合で9本塁打だ。
もっとも、28歳のブレイク――今月1日に29歳となった――であっても、突然変異とは言い難い。昨シーズン、AAAでは、81試合で28本塁打を記録している。ドラフト順位は、2017年の全体35位だ。ミネソタ・ツインズに指名された。つけ加えると、ルッカーの背番号は「25」。これまでにアスレティックスで「25」を背負った選手には、マーク・マグワイアもいる。
ルッカーは、シーズン30本目のホームランを、チームの162試合目、8回表に打った。シーズン最後の打席だ。2022年のアスレティックスに、30本塁打以上の選手はいなかった。ルッカーの前に30本以上のホームランを打ったのは、2021年に39本塁打のマット・オルソン(現アトランタ・ブレーブス)だ。
そのオルソンは、20本以上のプラスあるいはマイナスの例外。ここ2シーズンとも162試合に出場し、それぞれ、34本塁打と54本塁打を記録している。打数は616→608なので、ほとんど変わっていない。にもかかわらず、ホームランはプラス20本だ。1本当たりの打数は18.1→11.3。ちなみに、39本塁打の2021年は、出場156試合、565打数、14.5打数/本だった。
昨シーズン、30本以上のホームランを打った23人のなかで、今シーズンの増加が、オルソンに次いで多かった2人は、プラス10本(34本→44本)の大谷翔平(現FA/前ロサンゼルス・エンジェルス)と、プラス6本のピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)だ。この2人のプラス分を合計しても、オルソンのプラス分に及ばない。
一方、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)のマイナス25本(62本→37本)は、誰よりも多い減少だが、これは、怪我による欠場に加え、昨シーズンの本数があまりにも多かったことが要因だ。ホームラン1本当たりの打数は9.2→9.9。ペースダウンしているとはいえ、今シーズンもハイペースであることに変わりはない。昨シーズンの20本塁打以上は71人、今シーズンは102人。そのどちらにも、ホームラン1本当たりの打数が11未満は、ジャッジしかいなかった。ジャッジに次いだのは、昨シーズンが11.0打数/本のマイク・トラウト(エンジェルス)、今シーズンは11.3打数/本のオルソンだ。
今シーズンの打数/本塁打については、こちらで書いた。