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阪神は勝って2勝2敗、オリックスは敗れて2勝2敗。これまでの日本シリーズはどちらの優勝が多いのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジェイコブ・ワゲスパック Jul 19, 2020(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 日本シリーズは、ここまで、2勝2敗のタイだ。第1戦と第4戦は阪神タイガースが勝ち、第2戦と第3戦はオリックス・バファローズが勝利を収めた。白星と黒星の並びは、阪神が○●●○、オリックスは●○○●となっている。

 2勝2敗となった日本シリーズは、今年が29度目だ。74シリーズ中29シリーズなので、39.2%ということになる。

筆者作成
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 これまでの28度の2勝2敗のうち、今年の阪神のように1勝2敗から勝って2勝2敗としたチームの優勝は13度、オリックスのように2勝1敗から敗れて2勝2敗とされたチームの優勝は15度。後者の優勝が少し多いが、ほぼ半々だ。

 1964年の南海ホークス、1983年の西武ライオンズ、2008年の埼玉西武ライオンズは、今年の阪神とまったく同じ白星と黒星の並び、○●●○から優勝を飾った。3チームとも、第5戦に敗れ、先に王手をかけられたが、そこから連勝した。

 一方、1963年の読売ジャイアンツ、1987年の西武、1994年の読売、2013年の東北楽天ゴールデンイーグルスは、今年のオリックスと同じ●○○●となった後、シリーズを制している。第5戦以降の白星と黒星の並びは、○●○と○○が2チームずつ。4チームとも、第5戦に勝ち、先に王手をかけた。

 こちらも、○●●○からの優勝が3チーム、●○○●からの優勝は4チーム。サンプル数はわずかながら、ほぼ半々になっている。

 阪神の2勝2敗は5度目。これまでの4度は、1962年、1964年、1985年が2勝1敗→2勝2敗、2003年は1勝2敗→2勝2敗だ。日本シリーズ優勝は、2勝2敗にならなかったパターンも含め、1985年の1度しかない。

 オリックスの2勝2敗は3度目。1度目が阪急ブレーブス時代の1978年で、2度目は昨年だ。1978年と今年は、白星と黒星の並びは違うものの、2勝1敗→2勝2敗という点は共通する。

 なお、28シリーズ中、2勝2敗→3勝2敗としたチームの優勝は21度、2勝2敗→2勝3敗の優勝は7度。こちらは差があり、75.0%と25.0%だ。2009年以降の7シリーズは、いずれも、2勝2敗→3勝2敗のチームが優勝を飾っている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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