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アクーニャJr.の他には、それぞれ違うシーズンに「40本塁打以上」と「60盗塁以上」も皆無

宇根夏樹ベースボール・ライター
ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)Sep 22, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月22日、ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)は、シーズン40本目のホームランを打った。ここまでに記録している68盗塁と合わせ、史上5人目の「40-40」に到達した。

 これまでに「40-40」を達成した4人は、ホームランと盗塁のどちらも、40以上50未満だった。一方、アクーニャJr.の盗塁は60を超えている。10区切りの数字を揃えずに表記した「40-60」は、史上初ということになる。これは、「30-60」の時点で、すでに史上初だった。さらに、レギュラーシーズンが終わるまでに、「40-70」に達してもおかしくない。

 また、オプタ・スタッツによると、キャリアにおいて、40本塁打以上のシーズンと60盗塁以上のシーズンがどちらもある選手は、アクーニャJr.しかいないという。

 シーズン40本塁打以上を記録した選手は60盗塁以上のシーズンがなく、シーズン60盗塁以上を記録した選手は40本塁打以上のシーズンが皆無、ということだ。

 調べてみたところ、40本塁打以上と50盗塁以上を別々のシーズンに記録した選手も、30本塁打以上と60盗塁以上を別々のシーズンに記録した選手も、アクーニャJr.の他には、3人ずつしか見つからなかった。

筆者作成
筆者作成

 アクーニャJr.の場合、2019年に41本のホームランを打っているので、今シーズンの盗塁が60に達した時点で、40本塁打以上と60盗塁以上を別々のシーズンに記録した史上初の選手になった、ということになる。ちなみに、2019年は37盗塁を記録し、「40-30」あるいは10区切りの数字を揃えれば「30-30」を達成した。

 なお、マイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)は、別々のシーズンに40本塁打以上と50盗塁以上に近い。40本塁打以上のシーズンは、2015年(41本)、2019年(45本)、2022年(40本)の3度。それらの前の2012年に、49盗塁を記録している。この年は、30本のホームランを打った。

 過去の「40-40」とそのシーズンのMVPの有無については、こちらで書いた。

「1試合2本塁打で「40-40」にリーチをかける。盗塁は70まであと3。それでもMVPを逃す可能性も」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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