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大谷翔平がそうなる「最初の6シーズンにMVP2度」はマイク・トラウトと同じ。他には誰がいる!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(左)とマイク・トラウト Apr 23, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月16日、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)の今シーズンは、正式に終了した。エンジェルスは、大谷を故障者リストに入れ、残りのシーズンは欠場すると発表した。大谷は、9月4日の試合前に右脇腹を痛め、そこからはずっと欠場していた。

 今シーズンは、野手として、打率.304と出塁率.412、44本塁打と20盗塁、OPS1.066。投手としては、23登板で132.0イニングを投げ、奪三振11.39と与四球率3.75、防御率3.14を記録した。

 初の本塁打王は、ほぼ確実だ。2年ぶり2度目のMVPは、間違いない。2021年に続く「満票」の可能性も、かなり高い。

 大谷は、今シーズンがメジャーリーグ6年目だった。最初の6シーズンにMVP2度は、史上8人目となる。

 これまでの7人は、ジョー・ディマジオスタン・ミュージアルロイ・キャンパネラロジャー・マリスジョニー・ベンチフランク・トーマスに、大谷とチームメイトのマイク・トラウトだ。マリスと現役選手のトラウト以外の5人は、殿堂入りしている。

 最初の6シーズンにおける、MVP投票の順位は、以下のとおり。今シーズンの大谷は、まだ受賞はしていない。ミュージアルの最初の6シーズンは、1941~44年と1946~47年だ。1945年は兵役に就いた。

筆者作成
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 ミュージアル、マリス、トーマスの3人は、最初の5シーズンにMVP2度だが、6シーズン目は受賞していないので、7シーズン目を迎える前の時点の受賞回数は2度。他の選手と並んでいる。

 ディマジオ、キャンパネラ、ベンチ、トラウトの4人は、4シーズン目と6シーズン目に受賞した。大谷も、彼らと同じパターンとなる。そのなかでも、大谷の4シーズン目から6シーズン目までの順位、MVP→2位→MVPは、トラウトと共通する。

 ちなみに、4シーズン目~6シーズン目に野手として記録したスタッツは、2014~16年のトラウトが、475試合で打率.300と出塁率.406、106本塁打と57盗塁、OPS.973。2021~23年の大谷は、447試合で打率.277と出塁率.379、124本塁打と57盗塁、OPS.964。それぞれの二塁打は103本と82本、三塁打は20本と22本だ。

 なお、最初の7シーズンにMVP3度は、1948年に受賞したミュージアルしかいない。トラウトが3度目のMVPに選ばれたのは、9シーズン目の2019年だ。2度目と3度目の間、2017年と2018年は、4位と2位だった。

 大谷のMVPについては、違う角度から、こちらでも書いた。

「大谷翔平がそうなる「ポストシーズン未経験で2度目のMVP」は過去に1人だけ」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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