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各チームのシーズン最多本塁打は、誰が何本!? オルソンは51本目を打ち、ブレーブスの最多記録に並ぶ

宇根夏樹ベースボール・ライター
マット・オルソン(アトランタ・ブレーブス)Sep 12, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月12日、マット・オルソン(アトランタ・ブレーブス)は、シーズン51本目のホームランを打った。上の写真は、それとは別の打席だ。

 8月14日から9月2日まで、18試合続けてホームランが出ていなかったのが、嘘のよう。ここ10試合で8本塁打を記録している。

 オルソンの51本塁打は、ブレーブスの選手によるシーズン最多タイ。2005年のアンドルー・ジョーンズと並んだ。

 各チームのシーズン最多本塁打は、以下のとおり。本数の多い順に並べてある。右端の「50+」は、そのチームで50本塁打以上を記録した人数だ。例えば、シカゴ・カブスの場合、延べ人数は5人だが、1930年に56本塁打のハック・ウィルソン以外は、サミー・ソーサが4度。シアトル・マリナーズで50本塁打以上は、1997年と1998年にどちらも56本塁打のケン・グリフィーJr.しかいない。

筆者作成
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 すでにチーム記録に並んでいるオルソンの他にも、今シーズン、チーム記録まで10本以内に近づいている選手は3人いる。ともに44本塁打のピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)と大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)に、39本塁打のムーキー・ベッツ(ロサンゼルス・ドジャース)がそうだ。

 アロンゾは、9月12日のホームランにより、自身が4年前に打ち立てた53本塁打のチーム記録まで、9本とした。オルソンほどではないものの、ここ8試合のホームランは5本を数える。

 大谷は、トロイ・グロス(2000年)の47本塁打まで3本だが、右脇腹を痛め、9月4日以降は欠場。これを書いている時点では試合途中の9月12日も、スターティング・ラインナップを外れている。ただ、リーグ2位には9本差をつけていて、本塁打王を獲得する可能性は高い。その場合、エンジェルスでは2000年のグロス以来となる。2年前の46本塁打は、リーグ3位だった。

 ベッツは、ショーン・グリーン(2001年)の49本塁打まで10本。9月に入ってホームランが途絶えていたが、11日にシーズン39本目を記録した(12日は試合中)。8月は11本塁打。なかでも、18日~31日は、13試合で7本のホームランを打った。

 なお、チームのシーズン本塁打記録に名を連ねている選手のうち、2006年にワシントン・ナショナルズで46本塁打のアルフォンソ・ソリアーノは、1シーズンしかナショナルズに在籍していない。この年、ソリアーノは41盗塁も記録し、史上4人目の「40-40」を達成した。

 オルソンは、今シーズンがブレーブス2年目。昨年3月のトレードでオークランド・アスレティックスから移籍し、直後にブレーブスと8年1億6800万ドル(2022~29年)の延長契約を交わした。

 日本プロ野球の各球団の記録については、こちらで書いた。

「シーズン本塁打の球団記録。半世紀以上前に、野村と王が打ち立てた記録は今もなお最多」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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