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アクーニャJr.は「40-40」まで4本塁打。4年前は3盗塁不足。過去にはあと1本塁打で逃した選手も

宇根夏樹ベースボール・ライター
ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)Sep 11, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月11日、前日に両リーグ一番乗りでポストシーズン進出を決めたアトランタ・ブレーブスは、フィラデルフィア・フィリーズとダブルヘッダーを行った。

 ロナルド・アクーニャJr.は、その1試合目に、盗塁失敗、盗塁、ホームランを1ずつ記録した。現時点で、36本塁打と65盗塁。「40-40」まであと4本塁打だ。

「40-40」の達成者は、4人しかいない。1988年にホゼ・カンセコが42本塁打と40盗塁、1996年にバリー・ボンズが42本塁打と40盗塁、1998年にアレックス・ロドリゲスが42本塁打と46盗塁、2006年にアルフォンソ・ソリアーノが46本塁打と41盗塁を記録した。

 ブレーブスは、レギュラーシーズンの143試合目と144試合目を終えたところだ。ポストシーズンの前に、あと18試合を行う。アクーニャJr.は、直近の18試合(8月25日~9月11日)に8本塁打と7盗塁を記録している。

 アクーニャJr.が「40-40」に迫るのは、2019年に続き、今シーズンが2度目だ。4年前は、ブレーブスが144試合を終えた時点で37本塁打と34盗塁。そこから4本のホームランを打ったが、盗塁は3にとどまり、史上5人目の「40-40」に3盗塁足りなかった。アクーニャJr.は、9月下旬に左の腰を痛め、ポストシーズンに備え、レギュラーシーズン最後の4試合は欠場した。

 ちなみに、ブレーブスが2勝3敗で敗退したディビジョン・シリーズには、5試合ともフル出場。ホームランは1本、盗塁はゼロ(失敗1)ながら、三塁打1本と二塁打3本を打ち、打率.444(18打数8安打)と出塁率.565を記録した。

 2019年のアクーニャJr.を含め、「40-40」には届かなかったものの、35本塁打以上と35盗塁以上を記録した選手は、以下のとおり。

筆者作成
筆者作成

 1922年のケン・ウィリアムズと1956~57年のウィリー・メイズは、当時、チームの試合数が162ではなく154だった。

 2004年のカルロス・ベルトランは、6月下旬にカンザスシティ・ロイヤルズからヒューストン・アストロズへ移籍したので、アストロズが144試合を終えた時点における、シーズン全体のホームランと盗塁の数を記載している。

 1973年のボビー・ボンズ、2002年のソリアーノとブラディミール・ゲレーロ、2011年のマット・ケンプは、40盗塁以上を記録し、「40-40」まであと1本塁打に迫った。

 この4人のうち、ボビーは、チームが144試合を終えた時点で38本塁打と39盗塁。ホームランは、現時点のアクーニャJr.より2本多かったが、その後の18試合は1本塁打と4盗塁、打率.215(79打数17安打)と出塁率.262に終わった。また、ソリアーノとケンプは、その年にプレーしていたチームの162試合目がなかった。ポストシーズン進出チームと順位がすべて確定したためだ。

 なお、「40-40」を達成した4人の場合、144試合時点のホームランと盗塁は、カンセコが38本塁打と36盗塁、バリーが39本塁打と27盗塁、ロドリゲスが39本塁打と41盗塁、ソリアーノは45本塁打と39盗塁だった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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