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この選手がホームランを打った試合の勝率は.852。大谷翔平が打った試合のエンジェルスは勝率.615

宇根夏樹ベースボール・ライター
オースティン・ライリー(アトランタ・ブレーブス)Aug 2, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今シーズン、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)がホームランを打った39試合において、エンジェルスは24勝15敗、勝率.615を記録している。

 一方、マット・オルソン(アトランタ・ブレーブス)がホームランを打った36試合で、ブレーブスは27勝9敗、勝率.750だ。

 勝率は異なるものの、どちらも、シーズン全体のチーム勝率を上回る。また、エンジェルスのシーズン勝率は.488(61勝64敗)、ブレーブスは.650(80勝43敗)なので、その差は、大谷が.615-.488=127ポイント、オルソンは.750-.650=100ポイント。そう大きく違わない。

 25本塁打以上の各選手がホームランを打った試合の勝率は、以下のとおり。

筆者作成
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 大谷とオルソンだけでなく、ホームランを打った試合の勝率は、基本的に、シーズン全体のチーム勝率よりも高い。17人中16人がそうだ。

 シカゴ・ホワイトソックスからマイアミ・マーリンズへ移籍したジェイク・バーガーの場合、移籍前にホームランを打った23試合で、ホワイトソックスは13勝10敗、勝率.565を記録している。

 ただ、クリスチャン・ウォーカー(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)だけは、ホームランを打って勝った試合よりも、ホームランを打って負けた試合のほうが多い。12勝13敗、勝率.480だ。白星と黒星がほぼ半々とはいえ、あとの16人は、ホームランを打った試合の勝率が.540を超えている。

 ダイヤモンドバックスは、オールスター・ブレイク後に12勝22敗、勝率.353と負けが込んでいるものの、シーズン全体では64勝61敗、勝率.512と勝ち越している。

 ウォーカーがホームランを打ったのは、前半が17試合、後半は8試合だ。それぞれの勝敗は、8勝9敗と4勝4敗。前半に限っても、ダイヤモンドバックスはウォーカーがホームランを打った試合で負け越している。

 なお、オルソンがホームランを打った試合の勝率は、ブレーブスで25本塁打以上の4人のなかで最も低い。オジー・オールビースの勝率.769(20勝6敗)はオルソンに近いが、ロナルド・アクーニャJr.は勝率.808(21勝5敗)、オースティン・ライリーは勝率.852(23勝4敗)だ。同じチームでプレーしていながら、オルソンとライリーの勝率は、100ポイント以上の差がある。

 チームメイトのこういった違いは、ブレーブスの4人だけでなく、ロサンゼルス・ドジャースの3人にも見られる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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