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デビュー2年で計30本塁打以上の捕手は、ピアッツァや城島ら4人。この捕手は5人目まであと1本

宇根夏樹ベースボール・ライター
アドリー・ラッチマン(ボルティモア・オリオールズ)Jul 26, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月10日、アドリー・ラッチマン(ボルティモア・オリオールズ)は、シーズン16本目のホームランを打った。

 昨シーズン、ラッチマンは5月下旬にメジャーデビューし、113試合で13本塁打を記録した。

 スタッツ・センターによると、デビューから2シーズンで計30本塁打以上の捕手――主に捕手としてプレーした選手――は4人。1992~93年に計36本塁打(1本と35本)のマイク・ピアッツァ、2006~07年に計32本塁打(18本と14本)の城島健司、2011~12年に計31本塁打(3本と28本)のウィリン・ロサリオに、2016~17年に計33本塁打(12本と21本)のウィルソン・コントレラス(当時シカゴ・カブス/現セントルイス・カーディナルス)しかいないという。

 ピアッツァは、通算427本のホームランを打ち、殿堂入りしている。ロサリオは、2018年に阪神タイガースでプレーし、75試合で8本塁打を記録した。

 ラッチマンは、計30本塁打まであと1本。彼らに続く5人となるのは、ほぼ間違いなさそうだ。オリオールズは、レギュラーシーズンの115試合を終え、あと47試合を残している。

 ピアッツァが1988年のドラフト62巡目・全体1390位だったのに対し、ラッチマンは2019年のドラフトで最初に指名された。全体1位だ。

 パワーだけを比較すれば、ラッチマンはピアッツァに敵わないだろう。だが、ラッチマンは選球眼に優れ、守備もいい。

 昨シーズン、オリオールズは、6年ぶりに勝率.500以上を記録した。シーズン全体の83勝79敗(勝率.512)を、ラッチマンのデビュー前とデビュー後に分けると、16勝24敗(勝率.400)と67勝55敗(勝率.549)となる。

 今シーズンは、ここまで71勝44敗(勝率.617)。ア・リーグで勝率.600以上のチームは、オリオールズ以外にない。このままいくと、オリオールズは、7年ぶりにポストシーズンへ進出する。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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