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「隠れ首位打者」が復帰1試合目に4打数2安打。首位打者へ再始動。 大谷翔平は3位、吉田正尚は5位

宇根夏樹ベースボール・ライター
コリー・シーガー(テキサス・レンジャーズ)Jun 25, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月2日、コリー・シーガー(テキサス・レンジャーズ)は、1打席目のホームランを含む4打数2安打を記録し、シーズン打率を.350から.352とした。

 シーガーは、4月12日~5月16日に続き、7月22日から8月1日まで、故障者リストに入っていた。そのため、現時点の規定打席――レンジャーズの試合数×3.1――に達していない。

 ただ、3度目の離脱がなければ、シーズン全体の規定打席――162試合×3.1=502打席――には届きそうだ。ここまでのシーガーは、出場67試合で302打席なので、1試合平均は4.5打席。レンジャーズは、あと54試合を行う。1試合平均4.0打席で出場50試合としても、ここから200打席に立つ。302打席+200打席=502打席となる。

 現在、ア・リーグの打率トップ5には、打率.321のボー・ビシェット(トロント・ブルージェイズ)、打率.314のヤンディ・ディアズ(タンパベイ・レイズ)、打率.307の大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)、打率.306のジョシュ・ネイラー(クリーブランド・ガーディアンズ)、打率.305の吉田正尚(ボストン・レッドソックス)が並んでいる。シーガーと入れ替わるように、ビシェットは8月2日に――前日まで遡って――故障者リストに入った。

 出場32試合目の6月10日以降、各試合の終了時点において、シーガーのシーズン打率は.340を下回ったことがない。

 また、502打席に届かなかったとしても、シーガーは首位打者となり得る。例えば、492打席でシーズンを終えた場合、不足分の10打席を10打数0安打として、実際の打数(と安打)に加え、それでも他の選手の打率を上回れば、シーガーが首位打者だ。

 シーガーは、出塁率.414とOPS1.054も記録している。こちらのア・リーグ1位は、どちらも大谷。出塁率.408とOPS1.084だ。ちなみに、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)は、出塁率.415とOPS1.078だが、まだ234打席。シーズン全体の規定打席の半数にも達していない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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