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大谷翔平のスウィング・スピードは平均75.4マイル。鈴木誠也、吉田正尚、ラーズ・ヌートバーは!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ラーズ・ヌートバーと大谷翔平/左手前はトミー・エドマン MAR 10, 2023(写真:CTK Photo/アフロ)

 バットのスウィングに関するデータが、スタットキャストに加わった。

 今シーズン、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)のスウィング・スピードは、平均75.4マイル(約121.3km)を記録している(5月12日時点)。これは、バットのヘッドから約6インチ(約15.2cm)の部分、スウィート・スポットの速度を計測している。MLB.comのマイク・ペトリアーロによると、今シーズンのメジャーリーグ全体の平均は72マイル(約115.9km)だという。

 100スウィング以上の292人中、大谷の平均75.4マイルは、18位タイに位置する。全体の90%以上の選手よりも速い、ということだ。ちなみに、トップ3は、平均80.6マイル(約129.7km)のジャンカルロ・スタントン(ニューヨーク・ヤンキース)、平均77.7マイル(約125.0km)のオニール・クルーズ(ピッツバーグ・パイレーツ)、平均77.0マイル(約123.9km)のカイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)。平均77マイル以上は、この3人しかいない。

 大谷以外の日本人選手2人、鈴木誠也(シカゴ・カブス)と吉田正尚(ボストン・レッドソックス)のスウィング・スピードは、それぞれ、平均72.7マイル(約117.0km)と平均71.2マイル(約114.6km)だ。WBCで大谷や吉田とともにプレーしたラーズ・ヌートバー(セントルイス・カーディナルス)は、鈴木と吉田の間のスピード、平均72.2マイル(116.2km)を記録している。なお、鈴木と吉田は、100スウィング以上の292人に入っていない。

 一方、スウィング・レングスというデータもある。こちらは、振り始めてからインパクトまでに動いた距離を計測している。

 メジャーリーグ全体の平均は7.3フィート(約2.23m)。大谷の平均は7.5フィート(約2.29m)なので、全体の平均とそう違わない。鈴木と吉田のスウィング・レングスは、さらに全体の平均と近い。平均7.4フィート(約2.26m)と平均7.3フィートだ。

 ヌートバーは、平均6.8フィート(約2.07m)。292人中、距離の短いほうから数えて14番目(14位タイ)に位置する。最短は、平均5.9フィート(約1.80m)のルイス・アライズ(マイアミ・マーリンズ/サンディエゴ・パドレス)だ。

 アライズのスウィング・スピード、平均62.4マイル(約100.4km)は、292人のなかで最も遅い。スタントンのスウィング・レングス、平均8.4フィート(約2.56m)は、ハビア・バスケス(デトロイト・タイガース)の平均8.7フィート(約2.65m)に次ぎ、2番目に長い。

 スタントンは、2017年に59本のホームランを打っていて、通算本塁打は、現役最多の410本を数える。アライズは、過去2シーズンとも、首位打者を獲得している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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