大谷翔平の「95試合で35本塁打」は2年前より1本多く、昨年のアーロン・ジャッジより1本少ない
7月15日から17日まで、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、3試合続けてホームランを打っている。ここまでのシーズン本塁打は35本だ。ナ・リーグ最多のマット・オルソン(アトランタ・ブレーブス)より5本多く、大谷に次ぐア・リーグ2位のルイス・ロバートJr.(シカゴ・ホワイトソックス)とは8本の差がある。
エンジェルスは、開幕から95試合を終えたところだ。95試合で35本塁打なので、大谷は、エンジェルスの2.71試合に1本のホームランを打っている。このペースをシーズン全体の162試合に当てはめると――今後も同じペースだとすると――ホームランは59~60本となる。
2年前の大谷は、エンジェルスが95試合を終えた時点で、34本のホームランを打っていた。今シーズンと比べて、1本少ないだけだ。その後の67試合は12本塁打。シーズン全体のホームランは、46本だった。
昨シーズンのアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)は、ヤンキースが95試合を終えた時点で、36本のホームランを打っていた。こちらは、今シーズンの大谷と比べて、1本多いだけだ。その後の67試合は26本塁打。シーズン全体のホームランは、62本だった。
チームの「95試合目まで」と「96試合目以降」に分けると、ホームラン1本当たりの試合数は、2年前の大谷が2.79試合→5.58試合、昨シーズンのジャッジは2.64試合→2.58試合と推移している。
ホームラン1本当たりの打数の推移も、よく似ている。こちらは、2年前の大谷が9.6打数→17.7打数、昨シーズンのジャッジは9.7打数→8.5打数だ。
今シーズンの大谷は、ここまで10.3打数に1本。昨シーズンの95試合目までのジャッジだけでなく、2年前の自身と比べても、わずかながら多くの打数を要している。
ホームランのペースは、ここまでのものだ。今後を占う目安になる――筆者もよく用いる――ものの、そのとおりになるとは限らない。ここから、大谷は、昨シーズンのジャッジを上回るペースでホームランを量産するかもしれない。その一方で、2年前の自身のペースを下回る可能性も皆無ではない。
ちなみに、2017年に60本塁打まであと1本に迫ったジャンカルロ・スタントン(当時マイアミ・マーリンズ/現ヤンキース)は、マーリンズが95試合を終えた時点で30本塁打。その後の67試合に、ほぼ同数の29本塁打を記録した。
なお、ここからの大谷のホームランの本数に関係するかどうかはわからないが、2年前のエンジェルスは、95試合で47勝48敗だった。今シーズンのエンジェルスも、まったく同じ47勝48敗だ。マイク・トラウトが離脱していることも、共通する。
一方、昨シーズンのジャッジと今シーズンの大谷は、FA直前という点が同じだ。もっとも、昨夏のジャッジは、トレードの噂とは無縁だった。ヤンキースは、95試合を終えて65勝30敗。この時点の勝率.684は、両リーグで最も高かった。
昨オフ、FAになったジャッジは、ヤンキースが申し出た1年1965万ドルのクオリファイング・オファーを断った後、9年3億6000万ドルの再契約を交わした。