「72試合で50勝」は3地区制が始まって以来5番目のスピード記録
6月15日、タンパベイ・レイズは、4対3でオークランド・アスレティックスを下し、両リーグのどのチームよりも速く、シーズン50勝に到達した。他の29チームは、いずれもまだ、44勝未満だ。
MLBスタッツのツイートによると、1リーグ2地区から3地区に移行した1994年以降の「ワイルドカード・エラ」において、開幕から72試合以下で50勝は、他に延べ6チーム、2001年のシアトル・マリナーズ、1995年のクリーブランド・インディアンズ、2005年のシカゴ・ホワイトソックスに、1998年と2018年と2022年のニューヨーク・ヤンキースしかないという。
このなかで50勝目が最も速かった――試合数が最も少なかった――のは、64試合で50勝を挙げた、2001年のマリナーズだ。1998年と2022年のヤンキースは67試合で50勝、1995年のインディアンズは71試合、2005年のホワイトソックスと2018年のヤンキースは72試合なので、今シーズンのレイズは、1994年以降5番目の速さということになる。
ただ、今シーズンのレイズは、独走には至っていない。ア・リーグ東地区では、ボルティモア・オリオールズも順調に白星を重ねていて、レイズとの差は、最大でも6.5ゲームだ。現時点では、5ゲーム差の位置にいる。レイズの50勝22敗(勝率.694)に対し、オリオールズは43勝25敗(勝率.632)を記録している。
なお、レイズの前に72試合以下で50勝の6チームは、必ずしも一番乗りだったわけではない。
2018年の場合、ヤンキースの50勝目は6月21日。ヒューストン・アストロズの50勝目は、その前日だった。奇妙に感じるかもしれないが、50勝に到達した時点の勝敗は、それぞれ、50勝22敗と50勝26敗。アストロズは、76試合で50勝だ。
また、この年は、ヤンキースと同じ日に、ボストン・レッドソックスも50勝目を挙げた。こちらも、アストロズと同じく76試合で50勝だ。6月21日を終え、ヤンキースとレッドソックスは、2ゲーム差のア・リーグ東地区1位と2位だった(アストロズは、ア・リーグ西地区の1位)。その後、ヤンキースの50勝40敗に対し、レッドソックスは58勝28敗。レギュラーシーズンが終わった時、ヤンキースは、レッドソックスに8ゲーム差をつけられていた。