9回裏2死からのホームランによりノーヒッターが途切れる。打ったのはシーズン0本塁打だった選手
5月11日、アトランタ・ブレーブスは、ノーヒッターまであと1アウトに迫った。
7イニングを投げて与四球3と被安打0本のマックス・フリードに続き、8回裏に登板したジョー・ヒメネスも、四球で2人を出塁させたものの、ヒットは打たれなかった。9回裏のマウンドには、ライセル・イグレシアスが上がり、最初の打者2人をアウトに仕留めた。
だが、3人目のJ.D.マルティネス(ニューヨーク・メッツ)に、ホームランを打たれた。
そこから、イグレシアスは、四球を与えてヒットを打たれ、ホームランが出れば同点の場面を招いた後、6人目の打者をセンター・フライに討ち取り、試合を終わらせた。
9回2死からのホームランでノーヒッターが途切れたのは、見落としがなければ、1998年9月27日以来だ。この試合は、継投ではなく、先発投手のロイ・ハラデイがボビー・ヒギンソンにホームランを打たれた。
当時のハラデイは、メジャーリーグ1年目。9月20日にデビューし、この試合は2登板目だった。2010年には、ノーヒッターを2度達成している。1度目はパーフェクト・ゲーム(完全試合)、2度目はディビジョン・シリーズの第1戦だ。
J.Dは、このホームランがシーズン1本目だが、通算では316本目。昨シーズンは、ロサンゼルス・ドジャースで33本のホームランを打った。
今シーズンも、1ヵ月以上にわたってホームランがなかったわけではない。初出場は4月26日、5月11日は14試合目だ。3月下旬にメッツと1年1200万ドルの契約を交わし、4月上旬にシーズンをスタートさせる予定だったが、腰を痛めて遅れが生じた。
ホームランを打つ前の打席では、センター・オーバーとなりそうな打球を飛ばしていた。
なお、J.D.がホームランを打ち、昨シーズンに30本塁打以上の29人中、今シーズンのホームランが出てないのは、スペンサー・トーケルソン(デトロイト・タイガース)だけとなった。昨シーズンの31本塁打に対し、今シーズンのホームランはここまで皆無ながら、トーケルソンは、13本の二塁打を打っている。