不振の「WBC本塁打王」が2本のホームランを含む5打数4安打。これは復調の幕開けなのか
6月5日、フィラデルフィア・フィリーズは、8対3で勝利を収め、前々日からの連勝を3に伸ばした。
「4番・遊撃」として出場したトレイ・ターナーは、2本のホームランを含む5打数4安打を記録した。シングル・ヒット、ホームラン、ホームラン、シングル・ヒット、三塁ライナーだ。最初の3打席は、いずれも1打点ずつ。1本目のヒットはいい当たりではなかったが、最後のライナーは強烈な打球だった。
昨オフ、ロサンゼルス・ドジャースからFAとなったターナーは、11年3億ドル(2023~33年)の大型契約でフィリーズに迎えられた。
3月のWBCでは、5本のホームランを打ち、11打点を挙げた。4本塁打以上の選手は、他に皆無。二桁打点は、13打点の吉田正尚(ボストン・レッドソックス)とターナーの2人だった。
今シーズンも、出足は決して悪くなかった。最初の2試合とも三塁打を打ち、19試合を終えた時点では、打率.321と出塁率.375を記録していた。けれども、その後の39試合(4月20日~6月4日)は、打率.188と出塁率.225。ホームのシチズンズ・バンク・パークでは、観客からブーイングを浴びせられていた。
また、パワーを売りとする選手ではないものの、59試合に出場した時点のホームランは5本。WBCの6試合で打った本数と同じだった。
今シーズンを振り返った時に、シーズン6本目と7本目のホームランを含む4安打を記録した6月5日から、ターナーは再び打ち始めた、となるのかどうかは、まだわからない。ただ、NBCスポーツ・フィラデルフィアの記事によると、ターナーは、打撃コーチのケビン・ロングとともにフォームとスウィングの見直しを行い、数日前に修正すべき点を見つけたという。
4安打を記録した後には、好守も披露。ライナーとフライの間のような打球を、背走しながらうまくキャッチした。
もちろん、試合後には、ブランドン・マーシュとブライソン・スタールから、水をかけられた。