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早くも「10-10」に達した選手のゴールは史上5人目の「40-40」か史上初の「30-60」か

宇根夏樹ベースボール・ライター
ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)May 16, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月16日、ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)は、3試合連続となるホームランを打ち、シーズン本塁打を10本とした。すでに17を数える盗塁と合わせ、両リーグ一番乗りで「10-10」に到達した。

 この日は、ブレーブスの42試合目。アクーニャJr.は、すべての試合に出場している。今後も同じペースだと、シーズン全体では38~39本塁打と65~66盗塁となる。

 これまでに、「40-40」は4人が達成している。1988年にホゼ・カンセコが42本塁打と40盗塁、1996年にバリー・ボンズも42本塁打と40盗塁、1998年にアレックス・ロドリゲスが42本塁打と46盗塁、2006年にアルフォンソ・ソリアーノが46本塁打と41盗塁だ。

 一方、「30-60」の達成者はいない。「30-50」は2人。1987年にエリック・デービスが37本塁打と50盗塁、1990年にボンズが33本塁打と52盗塁を記録した。

 アクーニャJr.は、メジャーリーグ2年目の2019年に「40-40」まで3盗塁に迫っている。41本のホームランを打ち、盗塁を37度成功させた。現在の年齢は25歳だ。故障さえなければ、「40-40」と「30-60」のどちらも超え、「40-60」を達成してもおかしくない気がする。

 なお、5月16日を終えた時点で10本塁打以上の20人中、アクーニャJr.の他に4盗塁以上の選手は皆無だ。19人の盗塁を合計しても18。アクーニャJr.とほとんど変わらない。

 10盗塁以上の14人のなかには、7本塁打以上が4人いる。アクーニャJr.以外は、14盗塁のジャズ・チザムJr.(マイアミ・マーリンズ/故障中)、12盗塁のワンダー・フランコ(タンパベイ・レイズ)とボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)が、それぞれ7本のホームランを打っている。

【追記:5/18】

 5月17日の試合で、アクーニャJr.は、ホームランを打ち、盗塁も決めた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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