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外野手4人を擁するエンジェルスが一塁手と入れ替えて外野手を昇格させる。5人目の外野手は必要!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ミッキー・モニアック(ロサンゼルス・エンジェルス)Mar 13, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ロサンゼルス・エンジェルスは、試合がなかった5月11日に、一塁手のジェイク・ラムをAAA降格とし、翌日、外野手のミッキー・モニアックをAAAから昇格させた。

 ラムは、マイナーリーグ・オプションが切れている。だが、オレンジ・カウンティ・レジスターのジェフ・フレッチャーによると、エンジェルスがラムと交わした契約には、開幕から45日間はDFAとせずに降格可能、という条項があるという。

 エンジェルスは、モニアック以外に4人の外野手を擁している。レフトがテイラー・ウォード、センターがマイク・トラウト、ライトがハンター・レンフロー、控えはブレット・フィリップスだ。

 彼らがいるため、モニアックは、スプリング・トレーニングで打率.409(44打数18安打)と出塁率.435、長打8本(ホームラン3本、三塁打1本、二塁打4本)を記録しながら、開幕ロースターには入れなかった。これは、3月に「エンジェルスでトラウト、レンフロー、ウォードに次ぐ「第4の外野手」は誰になるのか」で予想したとおりだ。

 ここからのモニアックの役割として、まず考えられるのは代打だろう。今シーズンのラムは、打率.216(51打数11安打)と出塁率.259、長打3本(ホームラン2本、二塁打1本)。一方、モニアックは、AAAで打率.308(130打数40安打)と出塁率.355、長打15本(ホームラン8本、三塁打5本、二塁打2本)を記録している。彼らは、どちらも左打者だ。

 フィリップスも左打者だが、打撃はほとんど期待できない。今シーズンは、打率.077(13打数1安打)と出塁率.250、長打は0本だ。今後、ウォード、トラウト、レンフローの誰かが休養する試合は、フィリップスではなく、モニアックがスターティング・ラインナップに並びそうだ。

 ただ、モニアックがAAAへ送り返される日は、そう遠くないかもしれない。一塁手のジャレッド・ウォルシュは、頭痛と不眠症により、開幕から故障者リストに入っているが、ジ・アスレティックのサム・ブラムらによると、今週末からAAAでリハビリ出場をスタートさせるという。ウォルシュのメジャーリーグ復帰に際し、モニアックは降格となる可能性が高い。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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