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禁じられたホームランのセレブレーション。エンジェルスの兜はOKだが…

宇根夏樹ベースボール・ライター
ショーン・マーフィー(アトランタ・ブレーブス)Apr 14, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ロサンゼルス・エンジェルスの選手は、ホームランを打った後、ダグアウトで兜をかぶる。シンシナティ・レッズもそう。こちらは、バイキングの兜(とケープ)だ。

 他にも、ホームラン・セレブレーションを行っているチームは少なくない。ボストン・レッドソックスは、金色のビニール製のダンベルを手に持つ。昨シーズンまでは、ホームランを打った選手がランドリー・カートに乗せられ、それを他の選手が押していた。

 レッドソックスは違うが、ホームラン・セレブレーションは、何かを頭にかぶることが多い。例えば、ミルウォーキー・ブルワーズは「チーズヘッド」。アトランタ・ブレーブスは、上の写真の巨大なキャップ、「ビッグ・ハット」だ。

 ただ、ブレーブスの「ビッグ・ハット」は、早くも姿を消した。

 メジャーリーグでは、どの選手もNEW ERAのキャップをかぶってプレーしている。一方、ブレーブスの「ビッグ・ハット」は、アトランタでメモラビリアを取り扱うモア・ザン・スポーツが用意した。

 モア・ザン・スポーツによると、オフィシャル・サプライヤーのNEW ERAが、試合中に他のキャップをかぶることにクレームをつけ、それを受け、MLB機構は「ビッグ・ハット」の使用を禁じたらしい。

 今後、NEW ERAバージョンの「ビッグ・ハット」が登場するのかどうかは、わからない。ブレーブスは、セレブレーションを行うにしても、違うアイテムを用いるような気がする。

 ちなみに、エンジェルスの本拠地、エンジェル・スタジアムのメイン・エントランス、ホーム・プレート・ゲートの前には、巨大なキャップが2つある。サイズは849と1/2だ。これらのキャップには、NEW ERAのロゴがついている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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