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マイナーリーグで通算1155試合に出場した33歳のメジャーデビューは実現するのか。昇格は2度目

宇根夏樹ベースボール・ライター
ドルー・マッジ(ピッツバーグ・パイレーツ)Feb 22, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月23日、ピッツバーグ・パイレーツは、外野手のブライアン・レイノルズを忌引きリストに入れ、AAにいたユーティリティのドルー・マッジをメジャーリーグへ昇格させた。マッジは40人ロースターにも入っていなかったので、その枠を作るため、一塁手のジマン・チェを10日間の故障者リストから60日間の故障者リストへ移した。

 2010年のドラフトで、マッジはパイレーツから15巡目・全体447位指名を受け、アリゾナ州立大からプロ入りした。これまで、パイレーツ、ロサンゼルス・エンジェルス、ロサンゼルス・ドジャース、クリーブランド・インディアンズ、ミネソタ・ツインズ、フィラデルフィア・フィリーズに在籍し、マイナーリーグで通算1155試合に出場。そのうちの494試合はAAAでプレーしたが、メジャーリーグの試合に出場したことはない。来月16日には、34歳となる。

 マッジがメジャーリーグに昇格するのは、初めてではない。ツインズに在籍していた2021年9月18日に続き、今回が2度目だ。2年前は試合に出場することなく、18日と19日の2試合ともダグアウトにいたまま、20日にAAAへ戻された。マイナーリーグの通算出場は、この時点で1000試合を超えていた。

 2度目の今回も、メジャーデビューできるかどうかは、まだわからない。2年前にマッジが昇格した当時、ツインズは15以上の借金を抱えて地区最下位に位置し、ポストシーズン進出の望みは潰えていた。ちなみに、マッジが出場しなかった2試合とも、ツインズは敗れた。

 今シーズン、パイレーツは4月22日までの22試合で15勝7敗を記録している。昇格当日の試合に、マッジは起用されなかった。途中出場の野手は、代打→ライトのコナー・ジョーだけだ。パイレーツは2対0でシンシナティ・レッズを下し、4月17日からの連勝を7に伸ばした。

 忌引きリストの期間は、3日から7日だ。レイノルズが戻ってくれば、マッジは降格となるだろう。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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